農家が携帯電話基地局を襲撃し1,500カ所が被害、通信途絶も

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インド北部において、農家が財閥系携帯電話会社の基地局を襲撃し、1,500カ所の基地局が破壊されたと報道じられています。

農家が財閥系携帯電話会社を攻撃

現地メディアNDTVによると、インド北部のパンジャブ州等において、農業関連の新しい法律に抗議する農家の集団が財閥系携帯電話会社の基地局を破壊しています。
 
日本経済新聞は1月6日、2020年9月に農作物の売買自由化を進める法案が成立したことが抗議活動の背景となっていると報じています。
 
農家は、売買自由化により大手企業に農作物を買いたたかれ、生活が困窮することを懸念して、抗議活動を行っている模様です。
 
大手小売会社を保有し、多くのスーパーマーケットを運営する巨大財閥、Relianceグループが抗議活動のターゲットとなっており、同グループの携帯電話会社、Jioが保有する携帯電話基地局が破壊されています。
 
1,500カ所以上の基地局でケーブルが切断される等の被害が発生し、広範囲で通信障害が発生するなど、Relianceにとって大きな痛手となっています。
 
Relianceは、政府の介入を求めて現地の裁判所に嘆願を行ったと発表しており、今後は政府が介入する可能性があります。
 
インドでは貧富の差が非常に大きく、零細農家から見ると、巨大財閥のRelianceグループが脅威に写ったのかもしれません。なお、Relianceグループは1月4日に「農家との契約については、何も計画は無い」と発表しています。

暴動が多発、iPhone組立工場も被害に

インドでは抗議活動や暴動が多発しており、12月にはWistronのiPhoneの組立工場で大規模な暴動が発生し、工場設備や車両が破壊され、iPhoneが盗まれるという事件が起きました。
 
Appleはインド進出を促進していると言われていますが、現地住民や従業員の抗議活動および暴動には細心の注意を払う必要がありそうです。
 
 
Source:NDTV, 日本経済新聞
Photo:Sanyam Bahga / Flickr
(seng)


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