GM傘下の自動運転車Cruiseが約2000億円を調達したラウンドにマイクロソフトも参加

Cruiseは新たなエクイティラウンドで20億ドル(約2080億円)を調達し、評価額は300億ドル(約3兆1200億円)に上昇した。また、投資家およびパートナーとしてMicrosoft(マイクロソフト)が加わった。

GMやホンダなどの機関投資家も、Cruiseの自動運転技術が商用化に近づいているとして追加で投資した。

Microsoftの資本も重要だが、少なくとも両社の見方によればこのパートナーシップはCruiseにとって対等で長期的な価値がある。長期にわたる戦略的パートナーシップの下で、CruiseはMicrosoftのクラウドおよびエッジコンピューティングプラットフォームであるAzureを利用して自動運転ソリューションを大規模に商用化する予定だ。

自動運転車を手がける企業が商用化、つまり自社の技術を広く提供することを目指すとなると、堅牢なクラウドコンピューティングプラットフォームが必要だ。人や荷物を運ぶ多くの自動運転車を運用すると膨大な量のデータが生成され、自動運転車企業にとってはクラウドサービスにかかるコストが増大する。

CruiseとMicrosoftのパートナーシップは、両社にメリットをもたらすことを狙っている。Cruiseはクラウドサービスを低コストで利用でき、Microsoftは(まさに自動運転車のような)機械学習とロボティクスを実用化し大規模に展開するために必要なワークロードを扱うエッジシステムのテストを実施できる。

MicrosoftのCEOであるSatya Nadella(サティア・ナデラ)氏は発表の中で「デジタルテクノロジーの進化は私たちの仕事や生活のあらゆる面を再定義しています。人やモノの動きについても同様です。CruiseとGMが選んだクラウドとして、私たちはAzureのパワーを活かして両社が成長し自律輸送の主流となるよう支援していきます」と述べている。

米国時間1月19日の発表によれば、パートナーシップはGMにもおよぶ。Microsoftは今後GMのパブリッククラウドプロバイダーとして、GMがデジタル化の取り組みを加速しデジタルサプライチェーン全般にわたって業務を効率化するよう支援する。

パートナーシップによってCruiseは電動自動運転車の商用化を加速できる。また、GMの会長兼CEOであるMary Barra(メアリー・バーラ)氏は「GMは2025年までに全世界で30車種の電気自動車を投入し、新たなビジネスやサービスを創造して成長するにあたって、クラウドコンピューティングの果たす役割はますます大きくなると認識しています」と述べた。

関連記事:GMの自動運転車技術子会社Cruiseが商業化に向けデルタ航空元幹部を採用

カテゴリー:モビリティ
タグ:CruiseGM資金調達MicrosoftAzure

画像クレジット:Cruise

原文へ

(翻訳:Kaori Koyama)


Amazonベストセラー

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA