スタンフォード大のAIは顔認識で政治的志向を判別、予測精度は70%以上!

ヒトには検知できない外観の情報を読み取り、感情や人格、性的志向までもを予測。物議を醸しているAI顔認識だが、このほど政治的志向の判別についてもその正確さが示された。

スタンフォード大学の研究者らは、出会い系サイトとFacebookのプロフィール写真を利用して、ユーザーが保守派かリベラル派かをAIで予測。72%で正しく判別されたようだ。

ヒトによる判別精度55%を大きく上回る

研究者らは、アメリカ、イギリス、カナダのユーザー108万5795人のプロフィール写真と政治的志向、年齢、性別の申告結果を利用し、顔認識モデルの作成およびテストを実施している。

アルゴリズムにはオープンソースのものを採用。写真から顔の部分だけをトリミングして、顔以外の情報による影響を極力排除した。さらには、サンプルに白人以外のユーザー34万7000人以上を含めており、人種の影響を最小限にとどめている。

アメリカの出会い系サイトのユーザー86万2770人を判別したところ精度は72%となり、偶然の50%、ヒトによる判別精度の55%を大きく上回る結果となった。

ほかのユーザーグループに適応しても高精度で予測できた

さらには、これをFacebookユーザーに適応したところ71%の精度が得られ、同様にカナダやイギリスの出会い系サイトユーザーに適応しても、それぞれ68%、67%と高い精度で政治的志向を予測できたという。

またアメリカでは、白人、高齢者、男性では保守派の可能性が高くなる。このため研究者らは年齢、性別、人種の条件をそろえて分類したところ、精度の低下はわずか3.5%にとどまった。

研究結果からは、自分で選択した顔写真には政治的志向を示す情報がかなり含まれていることがわかるが、どの程度が生得的なものかが気になるところだ。

参照元:Facial recognition technology can expose political orientation from naturalistic facial images/ nature


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