“初めて月に行った腕時計”を完全復刻した「オメガ スピードマスター ムーンウォッチ321」

【世界の永久定番 腕時計雑学図鑑⑫】

時計の世界で誰もが「傑作」「定番」と認める腕時計には、特別な技術、人を感動させる歴史、 特別な物語があります。2021年の幕開けに、歴史や技術を継承・発展させて生まれた「現代の永久定番」腕時計と、思わず人に話したくなるその腕時計の物語をお届けします。

とてつもなく高価なものから手が届くものまで、どの時計のエピソードもモノ好き、時計好き、蘊蓄(うんちく)好きの男性なら楽しんで頂けるはず。素晴らしい18本の「時計の物語」をお楽しみください。

今回は、オメガ「スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール」を紹介します。

■伝説の傑作ムーブメント復刻版を搭載したファン垂涎の「新作」

オメガ
「スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール」(166万1000円)

「ムーンウォッチ」の中でも時計コレクターが絶賛するモデルが、クロノグラフ機構にコラムホイール式を採用するCal.321というムーブメントを搭載した初期モデル。この復刻モデルは外装だけでなく、ムーブメントまで最新技術でほぼ完璧に復刻したコレクター絶賛の逸品。ケース径39.7mm、手巻き、SSケース&ブレスレット、5気圧防水。

▲1957年に誕生した、「キャリバー 321」を搭載したスピードマスターの初代モデル。針の形に注目!

 

■アメリカの宇宙計画を支えた「スピードマスター」

人類が月面に降り立つ。有史以来、これを超える冒険はないだろう。1961〜1972年、アメリカ航空宇宙局(NASA)によって行われた有人月面探査ミッションが、かの有名な「アポロ計画」。そして1969年7月20日20時17分(協定世界時)、歴史上初めて月着陸に成功したのが「アポロ11号」だ。そのとき宇宙飛行士が着用した腕時計こそ、オメガの「スピードマスター プロフェッショナル」である。

元々は1957年にモータースポーツ用として誕生したクロノグラフで、正式装備品になったのは1966年のモデルから。月面で使われたことから「ムーンウォッチ」として不動の名声を確立した。また1965年、「アポロ13号」の事故の際には、大気圏突入時にロケット噴射時間の計測へ使われ、彼らの生還に大きな役割を果たしている。

「スピードマスター ムーンウォッチ 321 ステンレススティール」は、こうした伝説的な初代ムーブメントの復刻版を搭載。伝説と最新技術が融合した、オメガを代表する「永遠の定番モデル」だ。

▲「スピードマスタープロフェッショナル」と宇宙との最初の関わりは、宇宙飛行士のウォルタ ー・シラーの個人的な使用だった

▲「スピードマスター プロフェッショナル」は、アポロ計画で宇宙船内はもちろん、6回に及ぶ月着陸でも、宇宙飛行士と共に月に降り立った。さらにその後の宇宙計画でも活躍中だ

▲1963年頃、NASAは過酷な宇宙空間で使える手巻きクロノグラフを探し、テストを行った。その結果、唯一生き残ったのが「スピードマスタープロフェッショナル」。1965年には正式に装備品となった

>> 【世界の永久定番 腕時計雑学図鑑】

※2020年12月6日発売「GoodsPress」1.2月合併号掲載記事をもとに構成しています

<企画・執筆・編集/渋谷ヤスヒト>

 

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