クレジットカードやショッピングサイトを利用すると貯まるポイント。各種ポイントを集めて活用する「ポイ活」に勤しんでいる読者も多いかもしれない。
レシート買い取りアプリ「ONE」を運営するWED(2020年1月、同社はワンファイナンシャルからWEDに社名変更している)は、2月17日に新たに会員制ショッピングサイト「C」(シー)を立ち上げた。Cはポイ活でよくある購入金額の何%かを還元するショッピングサイトとよく似ているが、還元するのがポイントではなく現金なのが特徴だ。
Cは電話番号で登録して利用できる。Cを経由して、提携するECサイトでお買い物をすると、購入後に現金還元分がサービス内の「ウォレット」に反映される仕組みだ。会員制ではあるが利用料は無料。還元率はECサイトによって異なり、2%から最大15%となる。貯まったお金は800円から出金できる。その際、出金手数料はかからない。Cの提携サイトは「ファッション」「お出かけ」「ギフト」「グルメ」「家具/家電」の5つのカテゴリーに該当する31店舗を掲載している。ファンションだと「JEANSmate」や「ドクターマーチン」、ギフトのセレクトショップ「TAMP」などが掲載店に含まれる。
オフラインに次ぎ、オンライン購買の最適化へ
これまでONEを通じオフラインでやってきた取り組みを、オンラインでもできないかと考えたのがCの開発の経緯とWEDの代表取締役を務める山内奏人氏は話す。
TechCrunch Japanでも度々取り上げているのでご存知の方も多いかもしれないが、簡単に説明するとONEはスマホで撮影したレシートを最大10円で買い取ってくれるサービスだ。2018年6月にサービスローンチ以降、これまでに120万アプリダウンロード、20万月間アクティブユーザーを達成し、累計5000万枚のレシートを買い取ってきたという。
企業にとってONEは購買データの取得だけなく、店舗への送客や販売促進の面でも活用が広がっていると山内氏は説明する。例えば、ONEで特定の商品のレシートを高額で買い取るキャンペーンを行うことでその月の売上を伸ばしたり、新商品を出す際に100%キャッシュバックキャンペーンを実施して商品のサンプリングを行ったりすることに使われているという。
ユーザーにとっては普段なら捨ててしまうレシートでいくらか収入が得られる。企業にとっても顧客のことがよくわかり、販売促進にもつながる。Cを展開することで、WEDはオフラインで生まれたこの好循環を今度はオンラインでも実現したい考えのようだ。
私もさっそくCを触ってみた。今のところ掲載しているECサイトは31店舗なので、使うタイミングは限られてしまういそうだが、使い方は非常にシンプルでわかりやすいと感じた。ウェブサイトなのでアプリをダウンロードする手間なく、すぐに始められるのもいい。
「ちゃんと自分たちが使えるサービスを作ろうというコンセプトのもと、自分たちが使いたいサービスはどういうサービスかをよく考えて、実装しています」と山内氏はサービスの設計について話している。ポイント還元ではなく、現金還元にしたのも使い勝手を考えてのことなのだそうだ。ポイントはその性質上いずれ失効する可能性があるし、今はあまりにたくさんのポイントサービスで世に溢れかえっている。Cの開発のためにさまざまなポイントサービスを試してきたが、使い勝手がいいと感じたものはあまりなかったそうだ。Cは現金還元を採用し、使いやすさを追求することで、これまでこうしたサービスを使ってこなかった層にも使ってもらえることを期待していると山内氏は話す。
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カテゴリー:フィンテック
タグ:WED
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/02/17/capp-wed-launch/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Nozomi Okuma
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