福島県いわき市とMONET Technologies株式会社および福島県タクシー協会いわき支部は、「いわき版MaaS推進事業」を推進中。その一環として、タクシーを活用したフードデリバリーサービス「おつかいタクシーMaaS」を2021年2月15日に開始した。
同サービスは、外出・外食を自粛する市民や移動が困難な高齢者の生活利便性向上と、新型コロナウィルスの影響で苦境に立たされている飲食店の活性化を目的とし、地域特性に寄り添ったサービス設計を実現。まずは、いわき市中北部の平(たいら)地区周辺エリアにてサービスを展開する。
注文はスマホ・PC・電話から
「おつかいタクシーMaaS」の注文サイトおよび配達管理システムの構築、運営コンサルティングを担うのは、配達機能を持たない小売店に向けに配達サービスを提供する株式会社エニキャリだ。
同サービスは、注文された商品情報を店舗とタクシーに伝え、商品をピックアップして配達したタクシードライバーに利用者が商品代金と運賃を支払うという流れ。運賃は3km以内1,000円で以降2kmごとに200円加算されるという。なお、注文はスマートフォンとPCのほかコールセンターへの電話でも可能で、デジタルデバイスに不慣れな高齢者でも利用しやすくなっている。
2021年2月1日時点の対象店舗は、セガフレード・ザネッティ・エスプレッソ、海鮮居酒屋 五楽、焼肉ホルモンおはこ、中華料理 華正樓、カフェ&こだわりカレー カリー工房など19店舗。利用時間は9:00~18:00となっている。
飲食店での導入と運用
一方飲食店は、同サービスのシステムを活用することで、デリバリーにおける注文受付や配達状況の管理などの作業負担がなくなるという。また、配達にタクシーを活用することで配達車両やスタッフの手配がいらず初期投資なしでデリバリーをはじめられるというメリットもある。
経営が厳しい飲食店にとって、低コストで運用でき、なおかつ効率的な収益化が期待できる「おつかいタクシーMaaS」は心強いサービスとなりそうだ。
ちなみに、エニキャリはENEOSホールディングス株式会社らとともに、東京都中央区佃・月島エリアにて自動宅配ロボット「デリロ(DeliRo)」を活用したデリバリー実証実験を実施中。今後はタクシーやロボットなどさまざまなカタチのデリバリーが拡がっていくのかもしれない。
- Original:https://techable.jp/archives/148635
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
Amazonベストセラー
Now loading...