定番&注目のジャンル別ソロキャンプギア24選【趣味空間を作る傑作モノ】

【特集】趣味空間を作る傑作モノ

外出自粛期間中にキャンプ道具を物色するなんて、と負い目を持つ必要はない。“おうちキャンプ”でストレス解消できるうえ、使った道具は防災アイテムにもなる。ソロキャンプデビューに思いを馳せつつ、通販大手のスタッフに必要な道具一式を教えてもらおう。

*  *  *

昨年の緊急事態宣言以降、ひとり静かに楽しめると注目を集めているソロキャンプ。ソロ向きのキャンプ道具は全般によく売れているそうだが「焚き火人気がすさまじく、火の粉に強いコットンやポリコットンのテントとチェア、そして小型軽量の焚き火台が売れています」と話すのは通販大手、ナチュラムの植村さん。さらに、ミリタリー感のあるデザインも好調だと教えてくれた。

県をまたぐ移動、不要不急の外出は自粛すべきというアウトドア好きには厳しい状況ではあるが、ソロキャンプの道具はコンパクトで自宅に広げてもじゃまにならず、巣ごもり向きだ。

それに、そもそもなにもしない野外で何日も過ごすための道具だから、遊び道具であると同時に、防災アイテムにもなりうる。家族の目が厳しい人も、“みんなのために”という釈明が許される可能性は高い。この退屈な巣ごもり期間を、ソロキャンプデビューに備える最高の時間に変えよう。

 

ナチュラム商品開発ユニット・長植村圭介さん
2000年より現在まで、いち早くキャンプ用品の通販に取り組んできた「ナチュラム」の企画開発担当。キャンプ用品のトレンドに詳しく、プライベートでもキャンプを楽しんでいる

■TENT&TARP

かつては、どこでも確実にひとりで設営できる自立式が主流だったが「近年は使いやすさと見た目のよさを兼ね備えたパップ型やティピー型を好む傾向にあります。また、テントもタープも焚き火と相性のいいコットン混紡素材を選ぶ人が増えているように思います」(植村さん)。カラーも派手めなものより、自然になじむ色が好調だ。

1. 2kg以下で徒歩キャンプでも苦にならない

テンマクデザイン
「パンダライト」(2万5080円)

軽量ワンポール人気の火付け役「パンダ」の素材を見直すことで重量はわずか1.94kg。使用サイズは240×240×H150cmで室内広々。荷物の置き場も十分だ。

▲付属のインナーは奥側でも横にしても吊り下げられる。しなやかなメッシュ製で、ドアパネルを巻き上げれば夏でも熱気がこもりにくい

 

2. ロングセラーモデルが今どきカラーに

コールマン
「ツーリングドーム/ST」(1万6800円)

初期モデルが1990年代後半に誕生したという息の長いテント。リッジポールで前室を持ち上げているので出入りがラクなど居住性が高い。重量4kg、インナーテントは210×120×H100cm

▲新色のナチュラルカラーが新鮮。別売ポールを使ってドアパネルを高く張り出せば、タープなしでリビングを拡張できる

 

3. 焚き火派も安心のコットン素材

テンマクデザイン
「大炎幕FC」(5万4780円)

本家パップテントとは異なりフロアシート装備で無骨なのに快適。マッドスカート部分以外はすべてコットン素材のため、火の粉にも強い。使用サイズは350×270×H155cm。総重量10.9kg

 

4. 元祖、焚き火を楽しむための小型タープ

テンマクデザイン
「ムササビウイング13ft.TC“焚き火”バージョン」(1万8480円)

優美なデザインでファンの多いムササビウイングをコットン混紡素材で復刻。多彩な設営アレンジを楽しむためにポールは付属していない。総重量2.15kg、サイズ390×380/240cm

 

■SLEEPING

地面からの冷気は想像以上に体に堪えるので良質なマットは不可欠だ。「最近は地面の冷たさを直接感じることがないコットを使う人が増えています。寝袋はダウンが圧倒的に人気。価格を抑えたものが増えていてるのが人気の理由かも」(植村さん)

 

5. ハリのある生地で体をしっかり支える

ハイランダー
「軽量アルミローコット」(9999円)

レバーを使って軽い力で組み立てられるローコット。しかも重量は2kgで持ち運びの負担を抑えている。使用サイズは188×68×H16cmと、ソロテント内でも置きやすい。

▲収納するとφ14×55cmとコンパクトになりバックパックにも入るサイズ感。「頼りなく感じるかもしれませんが、寝心地にもこだわっています」(植村さん)

 

6. 冷気を遮ってくれるワイドなマット

モンベル
「U.L.コンフォートシステムキャンプパッド38 180」(1万2100円/本体)

ウレタンをたっぷり内蔵していて寒い季節も安心。地面の凸凹も感じにくい。180×60×3.8cmというゆったりサイズでありながらφ14.5×60cmとコンパクトに収納できる。重量1.05kg

 

7. 窮屈さを解消した伸びる寝袋

モンベル
「ダウンハガー650#3」(2万5850円)

生地の特性と糸ゴムを利用することで伸縮率はなんと135%! 窮屈感がなく、適度にフィットして冷気が入りにくい。快適温度3°Cで春先も安心だ。重量695g、収納サイズφ15×30cm

 

8. マットにもローチェアにもなる安心マット

サーマレスト
「Zライトソル レギュラー」(6820円)

穴開きの心配がなく軽いクローズドセルマットの大定番。アコーディオンのように畳めるので、小さく畳んで敷物のようにも使える。重量410g、使用サイズ51×183cm

 

■LIGHT

温かみのある光と低価格化、小型軽量化が進み、ソロキャンプでは燃焼系にとって代わる勢いなのがLEDライト。動画撮影に使えることも人気の理由だ。一方、マントル不要のオイルランタンは、決して明るくはないが、雰囲気の良さで愛用するソロキャンパーが多い。

9. ベルトループに付けられるカラビナフック付き

レッドレンザー
「ML4」(4950円)

φ2.9×9.7cm、重量71gの小さなボディで300ルーメン。カラビナフック付きで、バックパックやベルトループに装着可能。付属の充電池のほか、アルカリ単3乾電池でも使用できる。

 

10. ナチュラルな雰囲気のハイテクライト

ルーメナー×ハイランダー
「ルーメナー2」(1万6280円)

ムラのない1500ルーメンの大光量、さらにモバイルバッテリーにもなる人気LEDランタンのナチュラム別注モデル。防水・防塵なのも頼もしい。重量280g。別売で専用ソフトケースもある。

 

11. キャンドルみたいな光が安らぎをもたらす

フュアハンド
「ベイビースペシャル276ジンク」(4400円)

根強い人気を誇るオイルランタンの定番モデル。ゆらぐ炎でキャンプサイトの雰囲気を盛り上げる。芯に着火するだけなので手間がかからないのも人気の理由。重量480g

■FURNITURE

小さくても1台テーブルがあると食器や鍋の置き場所に迷わずにすむ。中でも「火にかけた熱い鍋をそのまま置ける耐熱性テーブルが人気」(植村さん)。チェアは軽く持ち運びやすいローチェア、グラウンドチェアが定番で、コットン生地のチェアは品切れ続出。

 

12. 座り心地はそのままで約半分の重量を実現

ヘリノックス
「チェアゼロ」(1万3200円)

軽いのに座り心地抜群、キャンプ用チェアの常識を変えた「チェアワン」の軽量モデル。使用サイズ52×48×H64cm。奥行きが2cm短くなったものの400gも軽くなった(490g)

 

13. フルサイズマットにもなるグランドチェア

クレイジークリーク
「エアーチェアプラス」(1万9580円)

外側の生地は強靭な210Dリップストップナイロンで、テント内でもテントの外でも安心して使えるグラウンドチェア。体をサポートするカーボンのバーも搭載。重量1.27kg

▲引き出してたっぷり空気を入れれば178×51×6cmのスリーピングマットになる。荷物を絞りたい徒歩キャンパーには好都合だ

 

14. 人気の焚き火テーブルと相性よし

尾上製作所
「マルチスタンドplus」(4070円)

ラス網の天板で熱々の鍋をそのまま置ける鉄製テーブル。2.5kgと重量感があるが、直火可のキャンプ場では焚き火のゴトクとして使えるタフさが自慢。使用サイズ34×34×H27cm

 

15. バーナーと鍋を載せられるA3サイズ

SOTO
「フィールドホッパーL」(1万450円)

多くのソロキャンパーが愛用している「フィールドホッパー」のLサイズ版。使用サイズ42×29.7×H11cm。独特の開閉システムはそのままに、1台で倍の広さが手に入る。重量約1.2kg

▲パカッと開くだけでスタンドが飛び出す画期的システムは健在。アルミ製天板はA3サイズで半分の大きさに畳んで収納できる

 

16. 2台の縦積みもできる変わり種テーブル

スノーライン
「キューブファミリーテーブルM3」 (1万6500円)

使用サイズ51×51×H41cm、重量1.43kgのアルミテーブル。ランタンハンガーと取り外し可能なメッシュ棚が付属されている。2台を積み上げて棚にできるなど拡張性が高いのもポイント。

 

■COOKER

昨年、メスティンが大ヒットして品切れが続いたことはご存知の通り。今季も軍用食器の人気は続きそうで「食器を兼ねた軍用のクッカー、メスキットに注目しています。長いハンドルはそのまま火にかけられるなど、ソロキャンプにぴったりです」(植村さん)

 

17. ごはんをおいしく炊き上げる

ユニフレーム
「ごはんクッカープラス」(5900円)

吹こぼれを軽減して、炊き上がりを音で伝えてくれる3合炊きライスクッカーと黒皮鉄板のフライパン、アルミ鍋のセット。キャンプでもおいしいごはんを食べたい人の必需品。総重量770g

 

18. 浅型で食器としても優秀なクッカー

ハイランダー
「メスキットパン」(2280円)

野戦用ステンレス製メスキットを再現。フライパンは21×17.9×H4.2cmで、食器としても使える。仕切り付きのトレイ兼フタは20.3×17.2×H2.5cm。重量450g。ハンドルは収納時のロックにもなる。

 

19. 口当たりのいい天然木にウレタン抗菌加工

ベルモント
「フィールドスティック」(2200円)

ねじ込み式の柄がケースになり、12.5cmのコンパクトサイズで持ち運運べる抗菌箸。ケース側には小さな穴が空いていて、洗った後にわずかに残った湿気を溜め込まない。重量18g

 

■TAKIBI

今季もとどまることを知らない焚き火人気。「焚き火台はもちろん、ナタ、斧、ナイフといった薪割り道具など関連商品も売れ行きがスゴイんです。最近は焚き火で調理をするのがトレンドで、網よりも鉄板が好まれているのもおもしろいですね」(植村さん)

 

20. 2段階に高さが変わるユニーク構造

ベルモント
「アイアン焚き火スタンドmini」(9460円)

小型の焚き火台で重量級の鉄鍋や鉄板を使いたいときに重宝する鉄製スタンド。使用サイズは54/60×17.5×H23/28cmで、焚き火台や直火のゴトクにちょうどいい。重量1.8kg

▲脚のセット位置を変えると高さが変わるので、焚き火台が変わっても組み合わせやすい

▲収納サイズは46×17.5×H7cm

 

21. ゴトクまで付属していて重量わずか280g

パーゴワークス
「ニンジャファイヤースタンド」(1万3200円)

華奢に見えるが1〜2人用の鍋を載せることで安定する独自構造を発明。使用サイズは36×36×H30cm。付属の火吹き棒は、予備のスタンドとして使えるなどアイデア満載だ。

 

■BURNER

焚き火で調理がブームでも、朝一番のコーヒーはすぐに湯を沸かせるバーナーがほしいところ。「ソロキャンプではやはり小型、軽量なものが人気」(植村さん)で、燃料はいろいろあるが、ランニングコストが安く手に入れやすい燃料が好まれるとのこと。参考にしたい。

 

22. 分離式だからちょっと大きな鍋にも対応

SOTO
「レギュレーターストーブ FUSION」(9900円)

カセットボンベ式では珍しい、ホースでつなぐ分離型。載せたモノの輻射熱を受けづらいので、人気の大きめの鍋も使える。使用サイズ41×12×H9cm。レギュレーターを搭載していてカセットボンベが苦手な低温にも強い。

▲SOTOが誇る強靭でしなやかなホースを採用しており、クルッと丸めれば11×7.5×H9cmとかなりコンパクトに収納できる。重量250g

 

23. 歴史あるストーブがより使いやすく進化

エスビット
「ポケットストーブミディアムWS」(2200円)

1930年代に開発されドイツ軍でも採用されてきた伝統の固形燃料ストーブに、風防付きが登場。効率よく熱を利用できると話題だ。燃料2個込み総重量176g、収納サイズ11.5×8.6×H2.3cm

 

24. メイドイン八王子のメスティン専用ストーブ

オズオプス
「M8ストーブ」(3300円)

専用設計とうたうだけあり、ゴトクは標準サイズのメスティンをがっちり掴んでくれる。軽さや薄型収納も自慢。使用サイズは17×16×H9cm。廃材利用のエコ製品でもある。

※2021年2月5日発売「GoodsPress」3月号掲載記事をもとに構成しています

>> 【特集】趣味空間を作る傑作モノ

<取材・文/大森弘恵>

 

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