BMWは、2025年までに25車種の電動モデルを、そのラインナップに揃える計画だ。2021年は完全電気自動車(内燃エンジンを搭載せずバッテリーとモーターのみで走行する自動車)のSUV「iX」と4ドアセダンの「i4」を発売し、その方向に向けていくつかステップを踏み出すことになっている。このドイツ車メーカーは現地時間3月17日、まずは同社初の完全電動セダンとなるi4の外観を公開し、併せてその予定されているスペックを少しだけ明らかにした。
関連記事:BMWが次世代電気自動車のフラグシップ「BMW iX」を発表
i4には何種類かのグレードが用意されるというが、最上級モデルの最高出力は390kW(530ps)で、停止状態から100km/hの速度まで約4秒で加速するという。
一度の充電で走行可能な航続距離は、欧州のWLTPモードで最長590kmまたは米国環境保護庁基準で最長300マイル(約482.8km)となることを、BMWは約束している。ロサンゼルスからラスベガスまで十分行ける距離だ。この航続距離はiXと同等だが、パワーはi4の方がiXをやや上回る。Tesla(テスラ)や他の競合モデルと比べたら短いが、同じ完全電気自動車のPorsche Taycan(ポルシェ・タイカン)やAudi e-tron(アウディ e-tron)を凌ぐ可能性は高い(両モデルともWLTPモードで500km以下)。
関連記事:アウディが同社初の電動スポーツセダン「e-tron GT」を発表、欧州では約1270万円から
「スポーティな外観、クラス最高のドライビング・ダイナミクス、そしてゼロ・ローカル・エミッションを備えたBMW i4は、真のBMWです。BMWブランドの心臓部は、今や電気のみで鼓動するようになりました」と、BMW AGの取締役会メンバーであり、顧客・ブランド・販売部門を担当するPieter Nota(ピーテル・ノタ)氏は述べている。
現時点でi4の価格や詳細なスペックはわかっていない。発売は2021年後半の予定なので、夏頃にはもっと詳しい情報が明らかになるだろう。
「iXは目的に合わせて作られたクルマであり、壮観な、完全に新しいBMW Xシリーズの製品です」と、BMWの開発責任者であるFrank Weber(フランク・ウェーバー)氏は、今週初めのプレスイベントで語っていた。「しかし、人々が待ち望んでいるのは、完全な電気自動車のスポーツ・セダンをBMWが発売することです。【略】そしてi4には、BMW製の本物のスポーティセダンを、完全な電気駆動で実現するために必要なものが、すべて揃っています」。
実際、BMW初の完全電気自動車だった少々風変わりな「i3」とは異なり、i4は標準的な4ドアセダンだ(i3とは異なり、本物の後部座席用ドアを備えている)。これは、既存の4シリーズの精神を受け継ぐBMWのスポーティでなおかつ車内が広々とした電気自動車を求めている顧客に歓迎されるだろう。
BMWはiDrive(アイドライブ)オペレーティングシステムのバージョン8も発表した。この次世代のインフォテインメント・システムには、2枚の曲面ディスプレイを組み合わせた新しいダッシュボードレイアウトとビジュアルデザインが採用される。新型iDriveは、i4とiXに搭載されてデビューする予定だ。
関連記事:BMWが曲面ディスプレイを採用する次世代版「iDrive」インフォテインメントシステムを公開
カテゴリー:モビリティ
タグ:BMW、電気自動車
画像クレジット:BMW
[原文へ]
(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hirokazu Kusakabe)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/03/18/2021-03-17-bmw-takes-the-wraps-off-the-i4-its-first-all-electric-sedan/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Frederic Lardinois,Hirokazu Kusakabe
Amazonベストセラー
Now loading...