Armが10年ぶりに新アーキテクチャ「Armv9」を発表

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Armが10年ぶりに新アーキテクチャである「Armv9」を発表しました。人工知能(AI)に代表されるマシンラーニングやDSPでの演算能力の強化、およびセキュリティ性の強化が目玉です。

AI処理とセキュリティ性を改善

Armv9ではScalable Vector Extension 2(SVE2)と呼ばれる技術が搭載されます。これは世界最速のスーパーコンピューターである「富岳」に搭載されたScalable Vector Extension(SVE)をベースに開発されたものです。
 
SVE2はベクタ処理のための技術であり、5Gシステムから仮想現実(VR)や拡張現実(AR)、そしてAIを代表とする画像処理や音声認識などの機械学習まで、さまざまな分野に恩恵をもたらすと考えられます。
 
また、Arm Confidential Compute Architecture(CCA)と呼ばれるセキュリティ技術も採用されます。
 
これはハードウェアベースの安全な環境で機密データを保護できるというものであり、コードやデータの一部を使用中の特権的なソフトウェアからのアクセスや変更から保護することができます。

2020年末までにArmv9搭載チップが出荷される見込み

このArmv9搭載したチップは2020年末までに出荷される見込みです。
 
Armv9は、AIやセキュリティ性といった特定分野の性能/機能向上だけでなく、一般的なアプリケーションでの性能も向上され、今後2世代のCPUで30%以上性能が向上するとのことです。
 
Armアーキテクチャは幅広く使われており、AppleのiPhoneやiPadに採用されているAシリーズや、Macに採用されているM1チップ、QualcommやMediaTekのスマートフォン向けシステム・オン・チップ(SoC)など数多くの機器に搭載されています。
 
2020年第4四半期にはArmベースのチップが67億個出荷されました。

 
 
Source:Arm via The Verge
(ハウザー)


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