「このモノクロ写真がカラーになったらなぁ……」。そんな写真を持っている読者には朗報だ。株式会社ラディウス・ファイブは、モノクロ写真にふさわしい色を付けてカラー写真に変換できるAI「Mono Painter(モノペインター)」を開発。同社のAIプラットフォーム「cre8tiveAI(クリエイティブAI)」に同サービスをリリースした。
ディープラーニングで学習を繰り返す
ラディウス・ファイブはクリエイティブに関連する様々なAIの研究・開発およびサービス化を行うスタートアップ企業だ。今回リリースした「Mono Painter」の開発は、映画会社から「白黒の映像をカラーにしたい」という相談や、テレビ局から「モノクロ映像をカラー化したい」という依頼、写真館での顧客ニーズをきっかけとして始まったという。
「Mono Painter」はディープラーニングを用いて開発した、同社オリジナルのAIサービスである。まず、学習を行うためにカラーの画像とモノクロの画像が対となったデータを大量に用意する。AIにモノクロ画像を見せて、元のカラーの画像を予想して作らせ、本物の画像と比較して学習するということを繰り返することで、AIの精度を上げていく。
ラディウス・ファイブによると「あるひとつの白黒のパターンから存在しうる着彩結果は無数に存在するため、AIは物体の特徴・種類・隣接している領域等を考慮したり、候補を複数パターン出したりしながら、元の色を予想して着彩しています」という。
30秒でカラー写真に変換
そんな「Mono Painter」の大きな特徴は、使い勝手の良さだろう。一般的に、モノクロ写真をカラー写真に変換する作業をデザイナーが行う場合、数時間から数日程度の時間がかかることが想定される。しかし「Mono Painter」では、モノクロ写真をドラッグアンドドロップして30秒程度待つだけでカラー写真に変換できるので、デザイナーでない人でも簡単にカラー化することが可能となる。
コストパフォーマンスが高い点も、「Mono Painter」の大きな強みといえる。従来、モノクロ写真をカラー写真にするための作業をアウトソースすると、一般的には手作業の場合1週間程度の納期と数千円以上の予算が必要になる。「Mono Painter」の場合は、480円/1枚でカラー写真に変換することが可能だ。サブスクリプションに加入した場合は、さらに格安に利用することもできる。
(文・Takeuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/152564
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:takeuchi
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