Facebookがインストリーム動画トピックスなど動画広告に関する新機能のテストを開始

Facebook(フェイスブック)は、FacebookおよびInstagram(インスタグラム)における動画広告主に向けたいくつかの新機能と、それらの広告を視聴する可能性があるユーザーに関する最新の数値を発表した。

まずは数字から。Facebookによると、インストリーム動画広告を視聴する人は現在、毎月20億人に上るという。また、インストリーム動画広告の70%は最後まで視聴されており、すでにニュースフィードやストーリーズで展開している広告にFacebookインストリーム広告を加えると、その広告の想起率は中央値で1.5倍になったことが、最近の調査でわかったという。

Facebookのグローバルビジネスグループ副社長であるCarolyn Everson(キャロライン・エバーソン)氏とこのニュースについて話し合った際、従来の広告主が同社の測定基準に納得しているのかと、筆者は疑問に思った(同社は2016年に、動画の視聴時間がエラーによって実際より膨れていたことを認めざるを得ず、その対応について今も批判を浴びている)。

エバーソン氏は、Facebookが「非常に具体的」な数字を目指していると語り、同社がインストリーム広告を掲載するのは3分以上の動画に限られており、視聴者が少なくとも45秒(動画によってはそれ以上)視聴してから初めて広告が再生されるということにも言及した。

「私は、当社が市場に調和し、非常に高い競争力を持つことになると信じています」と、彼女は語った。「測定の基準は人によって異なりますが、しかしこの数字は広告主の方々に喜んでいただけそうなものです」。

画像クレジット:Facebook

そして次は新機能について。Facebookは「In-Stream Video Topics(インストリーム動画トピックス)」の世界的なテストを開始する。これによって広告主は、視聴者だけでなく、動画のトピックに基づいて広告をターゲティングできるようになる。Facebookはブログ記事で、当初のターゲティングには「スポーツなどの20以上のビデオトピックと、野球、バスケットボール、ゴルフ、水泳などの700以上のサブトピック」が含まれると述べている。

エバーソン氏によると、同社は機械学習技術を用いて対象となる動画を分類するとともに、Facebookのブランドセーフティガイドラインを満たしているかどうかを確認するという。

さらにFacebookは、Instagramの短編動画「Reels(リール)」形式の広告のテストを、まずインド、ブラジル、ドイツ、オーストラリアで開始すると発表した。これらの広告は最大30秒の長さで、ユーザーは元来のリールコンテンツと同じように「いいね!」やシェア、あるいはスキップすることができる。

画像クレジット:Facebook

また、Facebookは2021年3月に発表したステッカー広告のテストも行っている。これはブランドが広告としてカスタムステッカーを作成し、クリエイターはそれをFacebookのStories(ストーリーズ)に貼り付けることができるというものだ。

以上のような発表をまとめて、エバーソン氏(2011年にFacebookに入社)は次のように述べている。「率直に言って、私はマーケターのためのオンライン動画ソリューションに関する議論を繰り返してきたこの10年間、すべての準備が整う瞬間をとても楽しみにしてきました。今回の発表で、それがようやく実現したと言えます」。

関連記事:Facebookがショート動画やストーリーズに広告を導入

カテゴリー:ネットサービス
タグ:FacebookInstagram広告

画像クレジット:CHANDAN KHANNA/AFP/Getty Images / Getty Images

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(文:Anthony Ha、翻訳:Hirokazu Kusakabe)


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