オフラインから企業向けバーチャルイベントにピボットしたTameがシードラウンドで約6億円を調達

Tameの創業者チーム

2020年3月にTameはオフラインの企業イベントで利用するデジタルイベント製品を公開した。しかしコロナ禍により、主にセールスイベントに利用したい企業向けにカスタマイズの自由度が高いバーチャルイベントプラットフォームを提供する、難しいピボットを実施。その結果、同社はシードラウンドでデンマークの企業としては大規模な550万ドル(約6億円)を調達した。このラウンドを主導したのはデンマークの投資基金であるVF Ventureで、byFoundersと、エンジェルであるPlandayの共同創業者でCTOのMikkel Lomholt(ミケル・ロムホルト)氏、The Eye Tribeの共同創業者で元CEOのSune Alstrup(スネ・アルストラップ)氏、Ulrik Lehrskov Schmidt(ウルリック・リースコフ・シュミット)氏も主導した。

この資金は、コペンハーゲンとロンドン、ポーランドのクラクフにいる従業員を20人から60人に増員、英国進出、売上増のために使われる。

Tameの共同創業者でCEOのJasenko Hadzic(ヤーセンコ・ハジチ)氏は、バーチャルへのピボットで売上が「2020年にオーガニックで700%増加しました。セールスもマーケティングもせずに、オーガニックに、です。したがってTameは大きなチャンスがあると見ており、マーケットリーダーとしての地位を積極的に拡大しようと全力で取り組んでいます」と述べた。

VF VentureのパートナーであるJacob Bratting Pedersen(ヤコブ・ブラッティング・ペダーセン)氏は次のように述べた。「VF Ventureは開発を支援しイノベーションを推進したいと考えています。コロナ危機でデジタルの勢いが増し、デンマークのIT起業家にはこの課題に取り組んでデンマークのテクノロジーと専門性を世界のマーケットへと展開するチャンスがあります。Tameはまさにその好例です。Tameにはデンマークで成長と雇用をもたらす強力なグローバルビジネスを構築する大きな可能性があります」。

ハジチ氏自身がすでにサクセスストーリーだ。同氏はユーゴスラビア内戦の中、子どもの頃に戦禍のボスニアから難民としてデンマークにわたり、最終的にテック業界に入った。

TameをバーチャルイベントプラットフォームのHopinと間違えてはいけない。ハジチ氏は筆者に対し「我々はTechCrunch Disruptを顧客として獲得しようとは思わないし、大規模なトレードショーにも関心はありません。企業のマーケティングや人事部門への販売に集中していきます」と語った。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Tameデンマーク資金調達バーチャルイベント

画像クレジット:Tameの創業者チーム

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)


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