Apple、ヘルスケアのサブスクサービスを計画も難航か〜WSJ報道

Apple ヘルスケア
 
Appleヘルスケアのサブスクリプションサービスを計画し、ユーザーに総合的なヘルスケアサービスを提供する案があったものの難航しているようだ、とThe Wall Street Journalが報じています。

2016年に計画開始もまだ試験段階

Appleは、Apple WatchやiPhoneで収集したデータを活用し、Appleの医師たちがユーザーにオンラインと対面での総合的なヘルスケアサービスを提供するサブスクリプションサービスの計画を2016年にスタートしていた、と事情に詳しい複数の関係者や独自に入手した書類をもとにThe Wall Street Journalが報じています。
 
Appleは2017年に本社近くのクリニックを買収し、ヘルスケア部門の副社長で医学博士のサンバル・デサイ氏を中心として従業員から収集したデータによる研究を開始していますが、数年が経った今も、まだ試験段階を脱していません。

デサイ氏の姿勢にAppleの中間管理職らが反発

また、Appleの中間管理職らは、収集されたデータの精度などについて、デサイ氏からあまりに辛辣なフィードバックを受けるため、デサイ氏への反発を強めていた模様です。
 
2019年の中間管理職のミーティングで、データについて質問したマネージャーに対してデサイ氏が怒りをあらわにしたことで、出席者の間にはデサイ氏への批判的な質問は禁物という雰囲気になったほか、質問したマネージャーは会議の数週間後にはAppleを退職するなど、組織内に不協和音が聞かれるようになりました。

内部テストへの参加者数は低迷、データの信頼性に疑問

デサイ氏のチームは、人々を臨床医とチャットでつなぎ健康への取り組みを促すことを目的とした「HealthHabit」アプリの、Apple従業員による内部テストを実施しました。
 
しかし、アプリのダウンロード数とテストの参加者数がともに低迷したことで、高血圧症プログラムのために収集されるデータが不足し、データの信頼性に疑問が生じてしまいます。

Apple Watchで血糖値や血圧の測定も可能に?

Appleによるヘルスケアのサブスクリプションサービス計画は難航しているようですが、近年のAppleがヘルスケア分野に力を入れています。
 
Apple Watch Series 4以降に搭載された心電図(ECG)機能は2021年1月に日本でも利用可能になり、専門医による無料のオンライン健康相談などが提供されています。
 
近い将来、Apple Watchで血糖値血圧の測定も可能になると期待されています。
 
 
Source:The Wall Street Journal
Photo:Apple
(hato)


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