Lincoln Motor(リンカーン・モーター)は、2022年にブランド初の電気自動車を発売し、続いて3台のEVを市場に投入すると発表した。これは2020年代が終わるまでにすべてのポートフォリオを電動化するという、同社が掲げた目標の一環だ。
最初の電気自動車は、リンカーンの100周年を記念して市場に登場する予定だ。またそれは、この高級車ブランドがラインナップ全車の電動化を目指していると最初に報道されてから約4年後のことになる。
GMの高級車ブランドであるCadillac(キャデラック)と同様、リンカーンのラインナップには完全な電気自動車がまだない。しかしリンカーンは、2025年までに全世界における販売台数の半分をゼロエミッション(排ガスを一切出さない)車にするという高い目標を掲げている。これらの新型車は、2025年までに電気自動車に300億ドル(約3兆3000億円)を投資するという(リンカーン・ブランドの親会社である)Ford(フォード)の公約の下に計画されているものだ。
今回のリンカーンの発表は、フォードやその競合他社から発表された一連のEV関連ニュースに続くものでもある。ライバルのGMは米国時間6月16日、EVと自動運転車に350億ドル(約3兆9000億円)を投資する計画を発表した。これは、同社が2020年11月に公約した投資額から、さらに80億ドル(約8860億円)増えたことを意味する。
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リンカーンのEVは当初、Rivian(リヴィアン)のスケートボード型プラットフォームをベースに使用して作られる予定だったが、その計画は2020年4月に破棄された。両社は当時、まだ将来的に共同でクルマを開発する計画があると述べていた。リンカーンの広報担当者は、そのような共同開発計画がまだ残っていることを認めたが、それ以上の情報は明らかにしなかった。
当面、リンカーンの電気自動車は、フォードが開発した新しいEV専用アーキテクチャをベースにすることになる。フォードは5月に投資家向け説明会で、小型SUVおよびセダン用と大型ピックアップ用という2つのフレキシブルなプラットフォームを開発していることを発表した。これは、現行のFord Mustang Mach-E(フォード・マスタング・マックE)やFord F-150 Lightning(フォードF150ライトニング)に採用されているアーキテクチャとは別物だ。
新しいフレキシブルなプラットフォームは、後輪駆動または四輪駆動にすることが可能で、Lincoln Aviator(リンカーン・アビエーター)とFord Explorer(フォード・エクスプローラー)のEVバージョンの車台になることが期待されている。
リンカーンによると、同ブランド初の完全な電気自動車は、プラグインハイブリッドSUVのアビエーターとCorsair(コルセア)に続く電動モデルになるとのこと。リンカーンは、この新しいEVがどのようなモデルになるかを明らかにしていないが、2021年の上海モーターショーで公開されたコンセプトセダン「Zephyr Reflection(ゼファー・リフレクション)」(トップ画像)に似たデザインになることを示唆している。このコンセプトカーは特別に中国市場に向けて製作されたものだが、リンカーンのEVは米国と中国の両方で販売される予定だ。
リンカーンは新型EVのインテリアについても情報を公開している。ミニマリスティックで広々とした空間に、さらなる開放感が得られるパノラミックルーフを備えた車内を、メーカーは「聖域(sanctuary)」という言葉で表現している。同社の次期EVで最も注目すべき点は、Android OSをベースとしたデジタルプラットフォームを採用し、サードパーティ製アプリやサービスの利用や、ソフトウェアのリモートアップデートが可能になることだろう。
リンカーンの新型EVには、高速道路の特定区間でハンズフリー走行が可能になるなど、高度な運転支援機能も搭載される予定だ。
カテゴリー:モビリティ
タグ:Lincoln Motor、電気自動車、Ford
画像クレジット:Lincoln Motor
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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hirokazu Kusakabe)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/06/18/2021-06-16-lincolns-first-ev-will-arrive-in-2022-with-three-more-to-follow/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Rebecca Bellan,Hirokazu Kusakabe
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