Loup Venturesのジーン・マンスター氏が、Appleのヘルスケア事業展開には該当デバイスの医療機器承認を米国食品医薬品局 (FDA:Food and Drug Administration)で取得することが重要になってくると指摘しました。
自社独自のプライマリ・ケア整備の優先度は低い?
Appleがヘルスケア分野を重要視する上で今後重要になってくるのが、該当デバイスの医療機器承認をFDAで取得することだとマンスター氏は述べています。
同氏は、「Apple製品を使ったヘルスケア関連データ収集が注目を集めているが、臨床医の立場からみればApple Watchが収集するデータの大半は”娯楽目的”のものだ」と指摘しています。
The Wall Street Journalの報道によると、Appleには「Casper」というコードネームで呼ばれる社内プロジェクトがあり、Appleのプライマリ・ケア・ネットワークを構築する可能性を探ってきたようです。
「Casper」は現在も活発な活動を続けていますが、Appleがプライマリ・ケア・ネットワークを構築する可能性は、同社の主要戦略や企業価値の範囲外であることから優先度は低いとマンスター氏は説明しています。
企業が従業員を主な対象としたクリニックを持つ例として、米COOK MedicalのCook Family Health Centerや、日本では富士通クリニックなどがあります。
FDAでの、クラスⅡ医療機器としての承認が重要になる
最終的に、Appleがヘルスケア分野への関与を強めようとするなら、臨床医に対してより有益なデータを提供する必要があるとマンスター氏は指摘、そのためにはApple WatchとAirPodsシリーズを使って測定するヘルスケア関連データ(医療用ソフトウェア)において、クラスⅡ医療機器としての承認を得る必要があると述べています。
「心電図」アプリはクラスⅡ医療機器としての承認を取得していますが、Apple Watchの「血中酸素ウェルネス」は医療機器ではなく、「ウェルネス、楽しみや、より良い生活のため」として提供されており、測定データは診断目的で使えるものではありません。
Source:Ped 3.0 via iPhone in Canada, Cook Family Health Center, 富士通クリニック
Photo:Apple
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- Original:https://iphone-mania.jp/news-376497/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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