インドの独禁法監視当局は、Google(グーグル)が同国のスマートテレビ市場でAndroidの支配的地位を乱用しているとの疑惑について調査を命じた。このニュースは、Googleが広告テクノロジー分野での主導的役割を乱用しているとの疑惑について、EUが正式な反トラスト調査を開始した数時間後に発表された。
2020年にこれらの疑惑について調査を開始したインド競争委員会(CCI、Competition Commission of India)は、最初の審査で、Google(グーグル)が一定の反競争法に違反していると指摘した。このような規模の調査は解決までに数四半期、時には1年以上かかることもある。
「委員会は一応の見解として、端末メーカーが製造・流通・販売するすべてのAndroid端末について、ACC(Android Compatibility Commitments)への署名を条件にGoogleの独自アプリ(特にPlayストア)をプレインストールすることで、GoogleはAndroidの代替バージョン、すなわちAndroidフォークで動作する端末を開発・販売する端末メーカーの能力とインセンティブを減退させ、それによって商品やサービスに関する技術的・科学的な開発を制限し、競争法4条2項(b)に違反して消費者に不利益をもたらしたと考える」と、当局は24ページに及ぶ命令書で述べた。
「さらにACCは、OEMメーカーが、競合するフォークされたAndroid OSで動作する他のデバイスを製造、配布、販売することを禁じている。したがって、関連市場におけるGoogleの優位性と顕著なネットワーク効果を考慮すると、この制限によりそのようなフォークされたAndroid OSの開発者は市場へのアクセスを拒否されており、結果、同法4条2項(c)に違反している」とも述べている。
2020年にはインドに100億ドル(約1兆1100億円)の投資を行うことを発表し、ユーザー数では同国が最大の市場となっているGoogleは、不正行為を否定した。同社の広報担当者は声明で「当社のスマートテレビのライセンシング方法は、適用されるすべての競争法を遵守していると確信しています」と述べている。
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インド競争委員会は、Googleがテレビメーカーに対し、同社の「必須」アプリをすべてプリインストールし、代替アプリを選択できないようにすることは「スマートテレビ機器メーカーに不当な条件を課すことになり、競争法4条2項(a)(i)に違反する」と付け加えた。
「また、PlayストアにおけるGoogleの優位性を利用して、YouTubeなどが提供するオンライン動画ホスティングサービスなどの関連市場を保護することは、同法4条2項(e)に違反している。これらの点はすべて、詳細な調査を要する」とも競争規制当局は述べた。
2019年にインドで販売されたスマートテレビは約800万台に上り、そのうち60%以上がGoogleのAndroid OSを搭載していた。
インドでは、米国のテック巨人たちにとって厳しい1週間となっている。6月21日の夜、世界第2位のインターネット市場である同国は、Amazon(アマゾン)やWalmart(ウォルマート)傘下のFlipkartに打撃を与える可能性のある厳しいEC規則を提案した。
この6月22日の命令は、インドがGoogleに対して開始した3件目の継続的な独禁法違反案件の調査となる。2020年末、インドの独禁法監視当局は、Googleが自社の決済サービスを促進するためにアプリストアの支配的地位を乱用した疑いで、同社に対する調査を開始していた。
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カテゴリー:ハードウェア
タグ:インド、スマートテレビ、Google、独占禁止法
画像クレジット:Sanjeev Verma / Hindustan Times / Getty Images
[原文へ]
(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/06/23/2021-06-22-india-orders-antitrust-investigation-against-google-over-alleged-abuse-of-androids-dominance-in-smart-tv-market/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Manish Singh,Aya Nakazato
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