コールセンター大手、在宅勤務者の自宅にAI監視カメラ設置を計画か

surveillance camera
 
米大手メディアNBCは現地時間8月9日、AppleやAmazon等が契約するコールセンター会社が、リモートワークの従業員の自宅に人工知能(AI)搭載監視カメラの設置を計画していると報じました。

自宅への監視カメラ設置への同意を求める

NBCは、コールセンター大手のTeleperformanceが、在宅勤務者に対し、自宅へのAI監視カメラの設置を認める契約書にサインするよう求めていると報じました。
 
Appleは、電話応対業務の一部をTeleperformanceに委託しており、このたびNBCに匿名で情報を提供したコロンビアの女性従業員は、Appleコールセンターのオペレーターとして働いています。
 
新型コロナウイルス感染症のパンデミックの影響を受け、Teleperformanceの多くの従業員がリモートワークを行っており、コロンビアでも3万9,000人の従業員のうち、約95%が在宅勤務です。
 
NBCが入手した契約書によると、Teleperformanceは従業員に対し、自宅へのAI監視カメラ設置や音声情報の解析、データ収集を認めるよう求めており、データ収集の対象には従業員の家族が含まれる模様です。
 
情報を提供した女性は「私は寝室からリモートワークを行っており、寝室にカメラを設置されたくない」としつつ、契約書にサインしない場合はApple担当を外すと上司に言われ、職を失う恐怖からサインしたとしています。
 
なお、監視カメラの設置はまだ実施されていないようです。

Appleはビデオでの監視を禁止

AI搭載カメラにより家庭内を監視されることは、リモートワークを行う人にとって悪夢のような話です。
 
Appleの広報担当者のニック・リーヒ氏はNBCの取材に対し「Appleは、サプライヤーに対し、ビデオカメラ等による従業員の監視を禁止している」と明言しました。
 
また、TeleperformanceがApple関連チームに対するビデオ監視を行っていないことを確認したとし、Appleが今年実施したTeleperformance コロンビア法人への監査においても、重大な基準違反は見つからなかったと言及しています。
 
リーヒ氏は「我々は全ての主張に対して調査を実施し、Appleのサプライチェーンに関わる全ての人々が、尊厳をもって扱われるよう取り組んでいく」と表明しました。
 
なおAppleは、10月のオフィス勤務再開後も、リモートワークを部分的に実施すると報じられています。
 
 
Source:NBC via 9to5Mac
Photo:Vu Hoang / flickr
(seng)


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