AppleやGoogle規制する一大法案、成立の遅延にEU委員が苛立ち

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欧州連合(EU)による大手テック企業を対象とした規制法案の進展が見られないことに、独占禁止法部門の責任者であるマルグレーテ・べステアー委員が苛立ちを示しています。

完璧は、非常に優れたものの敵であってはならない

何年も前から、EUでテック企業規制法の整備に取り組んできたマルグレーテ・べステアー委員は「決して訪れない100%にこだわるよりも、80%の今を確実にすることこそ重要と気づくべきだ」と主張、「完璧は、非常に優れたものの敵であってはならない」と議員に呼びかけました。
 
欧州委員会は長い間、AppleやGoogleといった大手テック企業(いわゆるGAFAM)の反競争的な成長を抑制することに専念してきました。プラットフォーマーである彼らを著しく制限する、デジタルサービス法(Digital Services Act:DSA)とデジタル市場法(Digital Markets Act:DMA)は成立目前と見られていましたが、EU内部の政治的な争いによって成立が遅延しているのだそうです。
 
べステアー委員は「一度制定したら次の20年は改定しないなどということはない」とし、現時点で完璧な法律にこだわる必要はないと強調しました。

骨子となる2つの法案

デジタルサービス法とデジタル市場法は、テック企業にとっては喉に突きつけられた刃のようなものでしょう。
 
” rel=”noopener” target=”_blank”>デジタルサービス法では、自社のサービスに掲載されている違法・有害なコンテンツに対し、企業がどのような責任を負うのかが問題となってきます。これは先日、オーストラリアで法案のまとめに向けて動き出した「荒らし防止法」とも関連しています。
 
またデジタル市場法では、プラットフォーム上で自社製品を優遇することが禁止されます。プレインストールアプリであったり、公式アプリをストアで優先的に掲載したりといった行為に制限が課せられるため、AppleやGoogleにとっては死活問題になりかねません。
 
 
Source:AppleInsider
Photo:Flickr/bobbsled
(kihachi)


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