暖かくて美スタイルを実現できるアウトドアブランドの最新コート5選

【2021FW 最新アウトドアアウター⑤】

メンズファッションの中でも毎年トレンドが大きく変わるコートですが、ここ数年はアウトドアブランドのコートが変わらず注目を集めています。

山や自然など過酷な環境で過ごすことを想定した高い機能性は、ファッションブランにはない魅力があり、「本格仕様」「ミルスペック」などの言葉には男心をくすぐる響きがあります。

実際、耐久性や軽量性に優れていたり、保温力が高かったり、高い撥水性を備えていたりと、快適に着用するための機能を多く搭載しています。

またお尻が隠れる丈のコートはジャケットアウターに比べて保温力が高く、スタイルを良く見せてくれる効果もあります。

そんなアウトドアブランドのコートを5つ紹介します。

 

1. 焚き火で使いたくなる難燃仕様のモンスターパーカ

グリップスワニー
「FIREPROOF MONSTER PARKA 2.0」(3万8500円)

“モンスターパーカー”とはアメリカ軍の特殊部隊が採用するレイヤリングシステムの最後に着るアウターのことで、LEVEL1から順番に重ね着していきさまざまな環境に対応するのですが、最上位のLEVEL7で身に着けるのが“モンスターパーカー”になります。そのため、防寒性、防風性などの機能性だけでなく、装備の上からも羽織れるようにビッグシルエットになっていることも特徴です。

そんなモンスターパーカーを、自己消火性に優れたミリタリーファブリック“BRAZE SHLELD(ブレイズシールド)”で作ったのが、この「FIREPROOF MONSTER PARKA 2.0」になります。焚き火やキャンプの調理時など、火を使う環境でも使えるのが特徴です。中わたには温かさと軽さに特化した“HERMOLITE(サーモライト)”を使用しています。また、フードを外せばスタンドカラーの街でも着やすいコートに早変わりします。

ポケットは革製のワークグローブが入るほどの収納力があり、小物の出し入れの多いキャンプシーンでも使いやすい仕様に。長めの着丈で火の粉から守ってくれる面積が広いのもポイントです。

後ろの着丈が長くボリュームのあるシルエットは、着用した時に足を細く長く見せてくれるという効果も。また、難燃繊維である“ブレイズシールド”は洗濯しても効果が落ちにくい素材なので、日常からヘビロテするのもアリですよ。カラーはDESERT COYOTE、ALPHA OLIVE、 INK BLACKの3色展開。

>> グリップスワニー

 

2. ワックスコットン仕様のクラシカルなN-3Bコート

ノルディスク
「WAX COTTON N-3B TYPE COAT」(9万7900円)

“シロクマ”ロゴでお馴染みのデンマーク発のアウトドアブランド、ノルディスクは、グランピングで使われるなどキャンパーたちの間では憧れの存在です。

そんなノルディスクのライフスタイルラインから発売されたN-3Bタイプの「WAX COTTON N-3B TYPE COAT」。表地には、イギリスの老舗生地メーカーであるBritish Millerain(ブリティッシュ ミラレーン)社のマットでクラシカルな印象を与える6オンスのワックスコットンを採用。撥水性、防水性に優れ、着るほどにアンティーク感を楽しめる経年変化が魅力です。

野暮ったくなりがちなミリタリーコートですが、刻印入りのボタンや防水レザーなど細部にまでこだわることで、洗練された大人のデザインにブラッシュアップ。伝統的な技法による高機能性を備えたクラフトマンシップ溢れる1着になっています。

左腕にはN-3Bらしいシガレットポケットを装備するなど、ディテールをしっかり再現しつつも、中わたには軽量性と保温性、通気性を持つミルスペックの“climashield”を採用するなど、アウターとしての快適さも追求しています。小顔効果もある大きめのフードと縦のラインが強調される長めの着丈は、スタイルを良く見せられる効果がありますよ。カラーはBlack、Khakiの2色展開。

>> ノルディスク

 

3. 700フィルパワーのダウンを使った超あったかミドル丈コート

カリマー
「maxima down coat」(3万9600円)

700フィルパワーのリサイクルダウンを贅沢に使用。ボリューム感あるシルエットが印象的なミドル丈のダウンコートです。

撥水加工が施されたダウンを使用しているため、湿気で暖かさを失いにくくなっているのも特徴で、冷気の侵入を防いでくれる前立て仕様やウエストアジャストコード、袖口の面ファスナーなど、タウンユースだけでなく冬キャンプなどのアウトドアシーンでも活躍してくれるスペックを備えています。

お尻がすっぽり隠れる着丈は、腰周りを冷やしにくくロングコートよりも軽さの出るという絶妙さ。ボリュームあるシルエットは、流行りのワイドパンツから細身のパンツまで、ボトムスを選ばない存在感も魅力です。

収納性を考慮し表裏に計4つのポケットが付けられていて、左身頃にはサイドポケットの他にフラップ付きのジップポケットも装備。突然の雨で濡らしたくないものや、貴重品をしまっておくのにぴったりです。グローブが入る大きめ設計の内ポケットや、ウエストに配されたジップポケットなど細かい部分までこだわり満載。さらにポケットには抗菌加工が施されている、現代にマッチしたダウンコートです。カラーはAluminium、Blackの2色展開。

>> カリマー

 

4. 快適な着心地の現代的なボリュームコート

ワイルドシングス
「CB トランスポートパーカ」(5万5000円)

「モンスターパーカー」「デナリジャケット」など名作が多いワイルドシングス。この「CB トランスポートパーカ」は、従来のボリュームや着丈を現代風にアップデートしたものになります。

素材には透湿防水性のある独自素材“CLIMBOOST(クライマブースト)”が使われていて、雨でも濡れない蒸れない上に肌にまとわりつくような不快感を軽減。快適さをキープしています。また、非常に軽い着心地に加えて、微ストレッチ性があるため、アクティブな動きもサポート。さらに、中わたに使われている蓄熱素材“プリマロフト”による高い保温力も魅力です。

ダウンマフラーのように使える取り外しと収納が可能なチンストラップは、保温性だけでなく着こなしのアクセントに。また、フロント斜めにデザインされたフラップポケットは、中身を出し入れしやすいだけでなくスタイルをよく見せる視覚効果もあります。

フロントジップをフルオープンにすれば、ボリュームあるアウターに軽さが出て、インナーとのレインヤリングによりこなれたスタイリングの演出も可能に。デニムと合わせてストリートカジュアルにしたり、クラシカルなトラウザーと合わせて大人の着こなしにしたりと、コーディネート幅の広い1着です。カラーはF.GREY、O.D、BLACKの3色展開。

>> ワイルドシングス

 

5. 都会的なミニマルデザイン&アウトドアスペック

フーディニ
「メンズ アドイン ジャケット」(4万4000円)

北欧ブランドらしいミニマルで都会的なデザインと、“魔法のような着心地の良さ”で人気のフーディニ。この「メンズ アドイン ジャケット」は、中わたに保温性とストレッチ性のある“PrimaLoft Gold Active”を、生地には透湿性と防風性に優れ肌触りの良い“C9 Ripstop”を使うことで、軽くて暖かいインサレーションコートに仕上げられています。

アウトドアシーンでも使用できるスペックはもちろん、何よりもスタイリッシュなデザインが秀逸で、フロントファスナーを上まで締めた時にも綺麗なシルエットは、中わた入りと感じさせない上品さ。ステンカラーコートなどのドレッシーなコート感覚で羽織れるのもポイントです。

襟は、首まわりからの冷気の侵入を防ぐため高めに。メインファスナーのダブルジップ仕様は、暑い時には下を開けたりとベンチレーションとしても使えます。

内側の右胸にはメッシュポケット、左胸にはジップポケットを備え、サイドポケットは切り替えに沿うように設置。表にはできるだけ装飾を付けずに収納性を確保するミニマルさに、フーディニのデザインへのこだわりが感じられます。カラーは、Baremark Green、True Blackの2色展開。

>> フーディニ

*  *  *

ステンカラーコートやミリタリーコート、ロングダウンなどアウターの中でもコートはトレンドの変化が激しいジャンルです。

とはいえ、アウターにおいてここ数年変わらない基準があります。それは機能性。だからこそ、実績があり機能性の高いアウトドアブランドのアウターは人気を集めているのでしょう。また、アーバンアウトドアスタイルという言葉が確立されたことにより、アウトドアブランドのアウターを着ること自体がおしゃれになってきています。

存在感のあるコートはそれひとつでファッションが成り立つほど重要なアイテム。
高機能でスタイルを良くみせてくれるアウトドアブランドのコートを、アウトドアだけでなく街やビジネスシーンでも取り入れてみませんか。

>> 【特集】2021FW 最新アウトドアアウター

 

<取材・文/宇田川雄一 メイン写真/野町修平(APT)>

宇田川雄一|スタイリスト。大学卒業後、アシスタントを経て2008年フリーに。モノ誌やWeb媒体を中心に、広告、PVなど幅広く活動。メンズのビジネススタイルを得意とし、雑貨、インテリアなどライフスタイル全般にわたってスタイリングしてきた経験を生かし、執筆も行っている。

 

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