物理キーボードのあるスマホとして2000年代にその名を馳せたBlackBerryですが、BlackBerry OSとBlackBerry 10がインストールされたクラシックなBlackBerryスマートフォンのサポートを2022年1月4日をもって終了すると発表しました。一つの時代が終わった、との声も聞かれています。
データや電話なども使えなくなる可能性
BlackBerryは、「BlackBerry 10 and BlackBerry OSのサービスに関するよくある質問」のページにおいて、下記のように発表しました。
BlackBerry 7.1 OS以前、BlackBerry 10ソフトウェア、BlackBerry PlayBook OS 2.1以前のバージョンに対するレガシーサービスは、2022年1月4日以降に利用できなくなりますので、ご注意ください。 この日をもって、キャリアまたはWi-Fi接続でこれらのレガシーサービスおよびソフトウェアを実行しているデバイスは、データ、電話、SMS、緊急電話機能を含め、機能の信頼性は担保されなくなります。
iPhoneに目を奪われ自らの強みを否定
当時携帯電話を使っていなかった人には想像するのが難しいかもしれませんが、BlackBerryはスマホ市場を席巻していたことがあります。自社サーバーを経由するサービスが提供されていたこともあり、そのセキュリティ性と制御の高さから、BlackBerryのキーボードベースのハードウェアは企業で幅広く採用されていました。BlackBerryが占めた位置を体現するものとして、Androidの初期社内ビルドが、iPhoneの模造品のようなものではなく、安価なニセBlackBerryのようだったことが挙げられます。
しかしながら、iPhoneの人気に目を奪われてしまったBlackBerryは、キーボードの搭載を否定するに至り、法人向けサービスでのシェアに頼ろうとします。iPhoneの発売から1年以上経ってから独自のタッチスクリーン携帯を発表しましたが、新旧のソフトウェアが入り交じる混沌とした状況が続き、気がつくと企業ユーザーはみなiPhoneとAndroidに乗り換えてしまっていた、という悲惨な事態に直面します。
BlackBerryは結局、自社の携帯電話をあきらめ、Androidバージョンをリリースするようになり、やがてハードウェア事業から完全に撤退しました(現在は主に企業のセキュリティサービスを提供しています)。同社がリリースしたBlackBerry OSの最後のバージョンは2013年にさかのぼるため、今回影響を受けたデバイスは、現在では極めて古いモデルとなっています。
Source:BlackBerry via Ars Technica
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-430056/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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