国宝「松林図屛風」のVR作品再び! 展示と連動した上演、オンライン配信も

独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館、独立行政法人国立文化財機構文化財活用センター、凸版印刷株式会社の3者は、国宝「松林図屛風(しょうりんずびょうぶ)」を鑑賞するVR作品『国宝 松林図屛風―乱世を生きた絵師・等伯―』を再上演すると発表。

2022年1月2日~3月27日の期間、東京国立博物館・東洋館内「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」で上演するとともに、同期間でニコニコチャンネル内「TNM & TOPPAN ミュージアムシアターチャンネル」にてオンライン配信も実施します。

さらに、2022年1月2日~16日の間は、「松林図屛風」の実物の展示も行われ、リアルとバーチャルを組み合わせた鑑賞体験ができるようです。

300インチのスクリーンに投影。当時の姿も再現

『国宝 松林図屛風―乱世を生きた絵師・等伯―』は、安土桃山時代を代表する巨匠・長谷川等伯の人生をたどりながら、日本水墨画の最高傑作とも称される「松林図屛風」の魅力と謎に迫るVR作品。「松林図屛風」のみならず、豊臣秀吉の命で制作されたとされる「楓図」「桜図」(ともに国宝)なども見ることができ、「松林図」へとつながるエピソードを聞くことができるようです。

上演される「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」には、300インチ巨大スクリーンがあり、そこには約253億6715万画素におよぶ超高精細デジタル撮影データ、微細凹凸を解析するための撮影データにより、和紙の風合いや墨の艶感に至るまで緻密に表現された映像が映し出されます。

また、炭素粒子を捉えた赤外線撮影データと高精細デジタル撮影データを組み合わせ、経年による紙のしみや汚れなどを取り除き、墨で描かれている部分のみの情報を抽出することで、松林図が描かれた当時の姿を再現。実際の展示では見られない距離感や当時の再現性などはVRならではの鑑賞体験となりそうです。

シアター上映作品

「TNM & TOPPAN ミュージアムシアター」では、これまでも多くのVR作品を上演してきました。このたび紹介した『国宝 松林図屛風―乱世を生きた絵師・等伯―』も、2020年10月7日~2021年1月17日に初上演された作品です。

このほか、2021年だけでも、国宝「鳥獣戯画」や法隆寺の国宝「金堂」、弘法大師空海が構想した密教彫刻「立体曼荼羅」、高野山の聖地・壇上伽藍などをVR化。高精細な映像とともに、VRならではの没入感の高い鑑賞体験を実現してきました(詳しくはこちら)。

同シアターの鑑賞料金は、高校生以上が600円、中学生・小学生が300円。鑑賞チケットは、シアター前チケット売場で当日券のみの販売となりますが、博物館の入館についてはオンラインでの事前予約を推奨しています。なお、オンライン配信の視聴料金は300円で、事前にニコニコポイント(1ポイント=1円相当)を購入する必要があるようです。

PR TIMES

(文・Higuchi)


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