本を読んでもらったことや、本に夢中になるために自分で読むことを覚えたことは、子どもの頃の大好きな思い出だ。ここで老人の愚痴をひと言叫ぶことを許して欲しい。「今や多くの子どもたちがこんなにもスクリーンに囲まれてしまって、昔のような体験をすることが難しくなっているのは残念だ!」。そんな中、2022年のCESでONANOFF(オラノフ)がStoryPhones(ストーリーフォーンズ)という製品を発表したのはうれしいニュースだった。このヘッドフォンは、オーディオ再生のために他の機器に接続することとは別に、ヘッドフォン自身の中にたくさんのオーディオコンテンツを保存することができる。妖精や魔法の迷宮に入り込むのに最適だ。
同社は、発売にあたり、ディズニーとのコンテンツコラボレーションが行われることも発表した。子ども向けのストーリーコレクションでは、子どもたちが大小のスクリーンで知っているようなキャラクターの話を耳にすることができる。ヘッドフォンは、ミッキーマウス、ミニーマウス、リトルマーメイド、アナと雪の女王、ライオンキング、トイストーリー、Mr.インクレディブル、モンスターズ・インクなど、ディズニーの代表的なキャラクターやストーリーを収録して出荷される。同社は、3歳以上の子どもたちに適した厳選コンテンツのライブラリーを持っていると述べている。
録音されたコンテンツに加えて、同社が「PlayShield(プレイシールド)」と呼ぶものにも対応している、これは親が自分で物語をモバイルアプリで録音し、それをヘッドフォンにロードして再生できるようにするものだ。同社は、祖父母や遠く離れた家族とつながり、ストーリーテリングを通して家族全員を近づける方法を提案している。
そして、本製品にはZenShield(ゼンシールド)という機能がある。これは「リラックスできる音声コンテンツが含まれていて、興奮し過ぎた子どもたちが落ち着き、リラックスし、さらには眠ることができる」というものだ。騒がしい子どもたちのための一時停止ボタンだと思えばいいのではないだろうか。含まれるサウンドは、ピアノ音楽、海の波、雨粒の音などだ。
このヘッドフォンには、敏感な小さな子どもの耳にダメージを与えないように音量を抑えるSafeAudio(セーフオーディオ)機能が内蔵されている、その結果、CES2022のイノベーションアワードの「Headphones & Personal Audio」(ヘッドフォン&パーソナルオーディオ)モンスターズインク部門と「Health & Wellness(ヘルス&ウェルネス)モンスターズインク部門の2つの賞を受賞した。
4GBのSDカードが4ドル(約460円)で手に入る時代に、このヘッドフォンは90分ほどのコンテンツをそのショボい64MBのストレージに保存することができる。なぜユーザーがアクセスできるストレージがこれほど少ないのかに私は当惑している。まあおそらく将来のヘッドフォンでは再考されるだろう。
まずはイタリア、スペイン、オーストリア、スイス、ドイツ、イギリス、フランスのヨーロッパ全域で、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、フランス語、英語の5言語で発売される。欧州での推奨小売価格は84.99ポンド(約1万3000円)だ。また米国では、ヘッドフォンとミッキーまたはミニーのStoryShield(ストーリーシールド)がセットになったStoryPhonesバンドルが99.90ドル(約1万1600円)となる。StoryShieldsは単品でも購入可能で、価格は7.99ドル(約930円)から14.99ドル(約1740円)である。
画像クレジット:Oranoff
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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:sako)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2022/01/06/2022-01-05-once-upon-a-time/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Haje Jan Kamps,sako
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