ホンダとAcuraの車に2022年問題が発生~GPSのロールオーバー処理の不具合?

ホンダのロゴが入ったハンドル
 
ホンダとその高級車ブランドであるAcuraの車に2022年問題が発生したそうです。
 
時計が示す日付が約20年前に戻ってしまっており、GPSのロールオーバー処理の不具合である可能性が指摘されています。

2022年の元旦に日付が約20年戻る

Jalopnikによると、ホンダ車とAcura車のオーナーから2022年の元旦に日付が約20年戻ってしまったという報告が相次いでいるとのことです。
 
この問題はアメリカ、カナダ、イギリスで2006年から2014年に発売された、カーナビゲーション付きのモデルに発生しています。
 
ホンダの広報担当者はThe Vergeに対し、一部の古いホンダ車とAcura車で起こっている時計表示に関する問題を認識しているとした上で、
 

我々は現在、対策方法を決めるための調査をおこなっており、現時点ではこれ以上共有すべき詳細な情報がありません。

 
と述べました。

GPSのロールオーバー処理の不具合?

Jalopnikはこの問題について、GPSのロールオーバー処理に関する不具合が原因ではないかとしています。
 
カーナビゲーション付きの車はGPSから得られる情報に基づいて日付と時刻を設定しますが、GPSから送信されるのは 年/月/日/時/分/秒の情報ではなく週と秒のみです。
 
これを日付と時刻の情報として表示するには、端末側で年/月/日/時/分/秒に変換する必要があります。
 
そして、週の情報は10桁の2進数で表されており、最大値は1,023です。
 
1,023の次は0に戻ることが「ロールオーバー」と呼ばれており、このロールオーバーの発生を考慮して端末側で補正処理をおこなう必要があります
 
今回のホンダおよびAcuraのケースでは、日付がちょうど1,024週前の2002年5月19日に戻っていることから、ロールオーバー処理を実装するのを怠ったのか、あるいはロールオーバー処理に不具合があることが考えられるとのことです。

Microsoft Exchangeにも2022年問題が発生

2022年問題に関しては、Microsoft Exchangeにも日付を格納する変数がオーバーフローし、メール配信が止まるという問題が発生しました。
 
今回のホンダおよびAcuraの問題も含め、細かいものを含めるともっと多くの2022年問題が発生しているのかもしれません。
 
今年はChrome 100のリリースで「新たな2000年問題」が発生する可能性が指摘されています。

 
 
Source: Jalopnik via The Verge
(ハウザー)


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