iPhoneとApple Watchを用いた「Apple Women’s Health Study」において、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が他の健康問題を誘発する可能性があることが確認されました。
POCSの早期発見に有用との中間報告
Appleとハーバード大学 T.H.Chan公衆衛生大学院が共同で行った医学研究である「Apple Women’s Health Study」により、iPhoneとApple Watchを活用した本スタディが、POCSが患者におよぼす影響を把握するのに有用であることが明らかになりました。
Apple Women’s Health Studyは2019年11月に始まり、現在も継続中です。2021年12月時点で、Apple Women’s Health Studyの参加者のうち12%がPCOSに罹患していることが確認されていました。
中間報告では、POCSに罹患した場合、糖尿病予備軍になる可能性が約4倍、2型糖尿病になる可能性が約3倍、高血圧のリスクが約2倍になることが伝えられています。
POCSの症状が現れるまでは通常、数年かかりますが、iPhoneとApple Watchを活用することでそれよりも早く危険因子が特定できる可能性を示しています。
月経周期の把握が重要と指摘
Apple Women’s Health Studyへの参加者は、iPhoneとApple Watch、ヘルスケアアプリを使ったデータ収集に協力します。
また、月経のある女性は、ヘルスケアアプリもしくは月経周期管理アプリにデータを入力する必要があります。日本内分泌学会は多嚢胞性卵巣症候群の患者について、「その多くが、初経からずっと月経が不順」と説明しています。
本スタディを主導するシュルティ・マハリンガイア博士は、「月経周期の把握は現状、あまり重要視されていません。今回の研究は、それが潜在的な健康問題を把握する上で重要であることを確認する目的で行っています」と述べています。
同博士は、POCSと他の疾患には関連性があるにも関わらず、これまではそれが評価されることが少なかったとし、研究の意義を伝えています。
Source:Apple Women’s Health Study via AppleInsider, 多嚢胞性卵巣症候群とは/日本内分泌学会
(FT729)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-441004/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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