アラヤ、顔画像から脳の状態を推定するアルゴリズム開発。表情などから眠気・疲労度を推定

株式会社アラヤ(以下、アラヤ)は、AIとブレインテックをかけ合わせ、顔画像から脳波を推定するアルゴリズム「Face2Brain」を開発しました。

脳波計の装着なしで脳波を推定

「Face2Brain」は、顔画像から取得する表情・視線・瞳孔などのデータをもとに脳波を推定するアルゴリズム。

注目したいのは、顔画像が取得できる機器(車載カメラやWebカメラ付きPCなど)に搭載もしくはAPI連携して活用できることでしょう。対象者が脳波計を装着する必要はありません。

これにより、車の中や病院など脳波計の装着が困難な環境でもカメラさえあれば脳の状態を捉えられます。

脳の“覚醒度”を推定、ユースケースは幅広く

推定される脳波は、特に“覚醒度”を示すデルタ波において高い相関性を有します。そのため、眠気・疲労度・注意力低下といった脳の状態変化を検知可能になるようです。活用シーンとしては、車の運転時や建築現場・製造現場での作業時など注意力・判断力が求められる現場を想定。また、デスクワーカーの生産性やeスポーツプレイヤーの集中力をマネジメントしたり、商業施設来場者の状態を推定したりと幅広い活用シーンが想定されているようです。

なお、デルタ波だけでなく、ほかの周波数帯域の脳波にも応用可能です。

アラヤのブレインテック事業

アラヤは、AIの技術開発・ソリューション提供を行う企業。外観検査・産業機械自動化・自律飛行ドローンなどAIを軸とした多様なサービスを展開しています。

そのなかのひとつがニューロテック(ブレインテック)。動画像や脳波データなどをAIで解析し、人の状態推定や意図解読を実現する技術を開発中です。

今年3月には、VIE STYLE株式会社(以下、VIE STYLE)との共同研究開発を開始。アラヤが有する脳データ解析アルゴリズムとVIE STYLEのイヤホン型脳波計「VIE ZONE」を活用し、小型のBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)の社会実装を目指しています。

従来、脳から質の良い情報を抽出するには大型デバイスが必要でしたが、同共同研究開発により小型デバイスでの抽出が可能になるかもしれません。そして、小型デバイスさえ装着できない環境においては「Face2Brain」が活用されそうです。

PR TIMES
株式会社アラヤ(1)(2

(文・Higuchi)


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