ソニーグループのMVNOであるNUROモバイルが、4月1日から新料金プランの「NEOプランLite」をスタートしました。
MVNOは“格安スマホ”という言葉に代表されるように、低価格、低容量のデータプランが得意分野ですが、NEOプランLiteのデータ容量はドコモのahamoなどと同じ20GB。ターゲットも近く、20代、30代のデジタルネイティブ世代を狙った料金プランです。
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20GBで2080円の「NEOプランLite」を4月1日に導入したNUROモバイル
「NEOプラン」と「NEOプランLite」の違い
料金は2080円と、大手キャリアのオンライン専用料金プラン/ブランドに比べると割安に提供されています。Liteという名称からもわかるように、NEOプランLiteには上位プランが存在します。
それが、昨年11月に導入された「NEOプラン」。料金は2699円です。価格は大手キャリアとほぼ横並びですが、サービスで違いを出していました。
Twitter、Instagram、LINEなど、ターゲット層のユーザーがよく利用するSNSのデータ通信量を使用量にカウントしない、「NEOデータフリー」はその1つ。こうしたサービスは、一般的にゼロレーティングと呼ばれています。NUROモバイルは、このゼロレーティングをNEOプランのアップロードにも適用し、「あげ放題」というサービスも提供しています。
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低価格な「バリュープラン」とは別に、中容量向けの「NEOプラン」を展開していたNUROモバイル
4月に導入されたNEOプランLiteは、このような付加サービスがなく、シンプルな20GBプランに仕上げられています。ゼロレーティングの各種サービスや追加のデータ容量がないため、NEOプランよりトータルで利用できる通信量は少なくなりますが、価格は600円強、値下げしています。
NEOプランの付加サービスが不要な人が安く利用できるという意味では、より間口を広げたのがNEOプランLiteと言えるでしょう。
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「NEOプランLite」の導入で、高品質をうたうプランが2本柱になった。付加サービスをカットし、そのぶんを価格に反映させている
MVNOの通信品質の課題
一方で、MVNOの中で比べてみると、比較的標準的な価格設定であることが分かります。例えば、IIJmioのギガプランは20GBで2000円。mineoも20GBプランは2178円で、NEOプランLiteと大きな差はありません。
これに対し、NUROモバイルは“通信品質”の高さを売りにしています。同社は、NEOプランに「専用帯域」を設け、料金の安い低容量プランと別枠で運用することで、品質を向上させています。
MVNOは、大手キャリアから帯域単位で回線を借りています。具体的には、例えばドコモであれば、22年度は10Mbpsあたり約20万円という料金が設定されています。ユーザーがどの程度通信するかによりますが、多ければ多いほど、たくさんのユーザーを収容しても快適に通信できることになります。ただし、ユーザーのデータ利用は時間ごとに大きな波があります。
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専用帯域を設けて、データ通信の消費量を上げる各種サービスを導入していたNEOプラン。この専用帯域はNEOプランLiteでも利用できる
専用帯域を設けて安定した通信速度を実現
NUROモバイルは、NEOプランとNEOプランLiteだけを専用帯域として分けているため、他の料金プランを契約しているユーザーの影響を排除できます。そのため、相対的にユーザー数が少ないNEOプラン、NEOプランLiteは、通信が快適になりやすいと言えるでしょう。実際、専用帯域を導入することで、ピーク時でも通信速度は一定に保たれています。
以下は、NUROモバイルが第三者機関を使って計測した通信速度のグラフです。お昼休みの時間帯や帰宅後のデータ通信が増える夜でも、速度が安定していることが見て取れます。
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NEOプランは、速度の波が小さく、混雑時でも安定して高速な通信ができている。専用帯域のおかげだ
大手キャリアに勝負を挑む
20GBの中容量プランの場合、契約するユーザーはデータ通信の利用頻度が高いため、通信品質を重要視する傾向が高くなります。NUROモバイルが中容量向けに料金プランを切り分けているのは、そのためです。こうした狙いがあたり、先に導入していたNEOプランは、ユーザーの満足度が非常に高い調査結果も出ています。
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高品質を打ち出すことで、データ使用量の多いユーザーからも支持を得ているようだ
(文・石野純也)
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- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:amano
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