2022年3月、株式会社Medeco(以下、Medeco)は慢性期のめまい患者と専門医をつなぐ疾患モニタリングサービス「メマモリ」をリリースしました。
提携する医療機関の紹介にて、専用QRコードからアクセスすることでユーザー登録が可能です。
症状の記録を自動集計
「メマモリ」は、30年以上めまい治療に携わっているという、目白大学耳科学研究所クリニック院長の伏木宏彰医師監修のもと開発した疾患モニタリングサービス。
同サービスでは、慢性期(病状は比較的安定しているものの、病気が穏やかに進行している状態)のめまい患者が入力する症状の記録を自動集計し、症状別にその波を可視化します。
時系列のデータは、患者が自身の理解を深めたり、医師が症状の分析や薬効の見極めに利用したりするなど、さまざまな使い道があるようです。
また、記録・服薬の状況確認を自動でおこなうため、医師は患者の状態を常に把握できるといいます。
専門医に相談・質問できるチャット機能を搭載
そのほか、メマモリは耳鼻咽喉科専門医に相談・質問できるチャット機能を搭載。
診察日以外に専門医とやりとりできるため、「診察中に自分で症状をうまく説明できない」「症状がひどく、物理的な移動を伴う通院が困難」という場合に役立つでしょう。
記録・相談・指導をデジタル化
これまで、慢性期のめまい患者が定期通院する際は、医師が症状を記録するように指導し、患者が紙の日誌に記録し、通院時に手渡しをするという流れが一般的だったといいます。
Medecoはメマモリによって記録から相談、指導までの流れをデジタル化し、患者と医師の双方の体験を改善。
実証実験のアンケートでは、患者から「自分自身の理解が深まった」「疾患について理解が深まった」「先生と状態を共有できて安心した」などの回答が集まったようです。
また、メマモリを監修した伏木医師は「日々のめまい状況を瞬時に把握でき、患者さんとのやりとりはこれまで以上にスムーズになり診察時間も大幅に短縮しました」とコメントしています。
今後は新機能追加を予定
Medecoはメマモリをめまい治療に対応する医療機関へ提供。基本的には、その医療機関を介して通院する患者が利用する、という流れになります。
今後は、サービスの機能追加を予定。また、より多くの医療機関の医師や看護師からのフィードバックを改善へつなげていくため、当面はメマモリを無償提供する構えです。
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/178564
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:はるか礒部
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