基本機能は時刻を確認することになるのですが、腕に着けるという使い方だからこそ、使用シーンに応じてスペックが変わっていく腕時計。ダイバーズやクロノグラフはそういった使用シーンに合わせて生まれた腕時計です。
このような腕時計のルーツを辿っていくと、ひとつのジャンルとして確立されているのが“ミリタリー”です。「〇〇軍〇〇部隊の要請で作られた」といったルーツからは、タフさや正確さ、メンテナンスフリーなことなどが伺えます。
そんなミリタリーにルーツを持つ最新腕時計を5本ご紹介します。
1. フランス海軍特殊部隊用に作られたチューダー
1950~80年代まで、フランス海軍に腕時計を納入していたTUDOR(チューダー)。この機械式ダイバーズウォッチ「ペラゴス FXD」は、スクーバダイビングを専門とする特殊部隊“コマンドー・ユベール”との共同開発によって生まれた1本です。最大の特徴は、目盛りが反時計回りにあしらわれた両方向回転ベゼル。これは戦闘ダイバーたちの任務である水中ナビゲーションで使いやすい仕様とのこと。ファブリックとラバー、2種類のストラップが付属しています。
>> 仏海軍“戦闘ダイバー部隊”と共同開発したチューダーの新作ダイバーズ
2. 即応部隊向けだからこそのGMT機能
軍事専門家の監修による、軍や、警察・保安官といった法執行機関関係者に敬意を表してデザインされたルミノックスのコマンドシリーズの1本である「COMMAND RAIDER 3320 SERIES」。レイダーとは急襲を得意とする戦闘員を意味していて、世界中どこにいても即時に行動を起こせるようにふたつのタイムゾーンを確認できるGMT機能が搭載されています。ケースとベゼルに軽さとタフさを兼ね備えた独自素材を使うのはもちろん、暗視装置で見たときをイメージするナイトビジョングリーンが使われていることも特徴です。
>> 軍事専門家が監修!ルミノックスの技術を結集させたミリタリーウォッチ
3. スイス軍パラシュート部隊向けがルーツ
2019年に復刻されたスイスの時計ブランド、エドックスの「スカイダイバー」コレクション。このスカイダイバーのオリジナルモデルは、スイス軍の大差が精鋭パラシュート部隊のために極秘で依頼したものだと言われています。そしてこちらの「スカイダイバー オートマティック リミテッドエディション」は、スカイダイバーの起源である1960年代にまで遡ったアーカイブのデザインをもとにした復刻モデルです。そのため、ケースバックには空挺部隊をイメージしたモチーフが刻まれています。
>> 約半世紀を経て最新技術と共に蘇るEDOXのミリタリーウォッチ
4. 深海潜水特殊部隊や特殊工作員に提供
1921年にニューヨークで設立されたBENRUS(ベンラス)が、1970年代に米軍の物資調達企画であるミルスペックを満たして製造したフィールドウォッチが復刻(オリジナルは機械式だがこちらはクオーツ)。その1本であるこの「TYPE-I」は、UDT(水中破壊工作部隊)やネイビーシールズ、CIAエージェント、深海潜水や特殊部隊の現場の特殊工作員に提供されたもので、裏蓋のないモノコック構造や、鋼のブロックから作られたケースなど、耐久性にこだわったつくりになっています。
5. 世界的に有名なミリタリーウォッチのフランス版
フランス空軍向けの腕時計を手掛けていたVIXAを率いるステファン・ブーリエがアメリカ出張の際にTIMEX幹部に声をかけ、1955年に誕生したKelton。だからこの復刻版「Camper」はTIMEX「Camper」のフランス版ともいえるモデルです。そもそもTIMEX「Camper」は世界的に有名なミリタリーウォッチ。それがフランスでも別ブランドで作られていたなんて興味深いですよね。ちなみにこちらの「Camper」は、TIMEXの復刻版では再現されていないシーガルの自動巻きをベースにした手巻き式ムーブメントを採用しています。
>> ん?これTIMEX「Camper」?実はフランスブランド“Kelton”の復刻モデルなんです
<文/&GP>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/452180/
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