急にApple Pencilが反応しなくなったときに確認したいこと|iPad Hacks

【iPad Hacks_25】

iPadでApple Pencilを使っているとき、まれにApple Pencilで書いてもペン先が反応しなくなることがあります。バッテリーの充電はしていたはずなのに…、と首を傾げることもあるでしょう。

もちろん故障の場合には、サポート窓口に連絡する必要があります。しかし、実際は、ユーザー自身で対応できる小さなトラブルだったというケースも考えられます。そこで本稿では、思うようにApple Pencilが動作しないときに確認したい内容についてまとめました。

 

1)ペン先が緩んでいないか?

Apple Pencilを長期間使っていて一番遭遇する頻度が高いのが、ペン先のチップが緩んだことで接触不良が生じているケースです。

そもそも、Apple Pencilのペン先のチップは、ネジ穴式になっており、回転させることで着脱できます。この部分が、イラストを描いているなどペンの使用頻度が高いときに、摩擦や振動で徐々に緩んでしまうのです。

ペン先が緩んだときでも、その見た目で、ペン先が外れているとは気付きづらいものです。そのため、緩みが原因とわからずにペン先が反応しないと、「故障だろうか?」と焦ってしまうかもしれません。筆者も、最初に経験した時には不安になりました。

しかし、この場合、ネジを締め直せばすぐに復活します。もし、ペンが反応しなかったら、まずはペン先を締め直してみるのが良いと覚えておきましょう。

Apple Pencilのペン先を緩めた状態 ▲こちらがApple Pencilのペン先を緩めた状態。この現象は知らないと気づきづらいし、意識していないと見落としてしまう

 

2)目的のデバイスでペアリングができているか?

複数のiPadでApple Pencilを併用している場合などには、Apple Pencilが別のデバイスとペアリングしてしまっていて、目的のデバイスで反応しないという事態が起こり得ます。

必要な対応はシンプルです。設定画面でペアリングできているかを確認し、できていない場合には接続操作を改めて行います。第1世代モデルならばLightning端子での接続、第2世代モデルならば端末側面に磁力で固定することで、ペアリングが行われます。家族や友人にApple Pencilを貸した場合などには、こういった操作を忘れずに。

Bluetooth設定でApple Pencilの接続を確認 ▲Bluetoothの設定画面などで、Apple Pencilの接続状態を確認するのは基本だ

 

3)iPad側の挙動は正常か?

Apple Pencilではなく、iPadを指でタッチ操作をしてもうまく動作しない場合には、iPad側の不具合という可能性もありえます。たとえば、アプリのバグだったり、iPad側のストレージやメモリが足りていなかったりして、フリーズしてしまっているような状態が考えられます。

使用中のアプリを閉じてみたり、iPadを再起動してみたり、ストレージの残量を確認して足りなかったら容量を整理してみたり——といった対策をしてみましょう。

Appスイッチャー画面でバックグラウンド起動中のアプリを閉じる操作 ▲アプリ側の挙動も要確認だ。たとえば、Appスイッチャー画面でバックグラウンド起動中のアプリを閉じるには、ウィンドウを上スワイプ

 

4)明らかな機器の不具合はないか?

こうした項目を確認してもまだ不具合が解消されない場合には、ハードウエアとしてのトラブルの可能性が高いです。たとえば、ペン先のチップが摩耗して削れてしまっていたり、厚みのある汚れがついていたりすると、反応が鈍るかもしれません。また、充電したつもりでも、Lightning端子が壊れていたり、汚れていたりするかもしれません。

こういった可能性がないかどうかを確認し、対策してみましょう。たとえば、もしペン先が汚れているような場合には、それを落とすことで正常な動作に戻るかもしれません。ペン先が摩耗しているようなら、チップを交換してみましょう。第1世代モデルならば、充電に使用するポートを変えてみるのもよいかもしれません。

オンラインのApple Storeで、Apple Pencilの替えのチップが買える ▲オンラインのApple Storeで、Apple Pencilの替えのチップが買える

 

5)サポートに連絡する

ひと通り、こうした対策をしてもApple Pencilが反応しない場合には、ユーザー自身で対応できない故障だと思われます。Appleのサポート窓口に連絡を試みましょう。

なお、事前準備としては、Apple Pencilのシリアルナンバーを控えておきましょう。シリアルナンバーが刻印されている場所は、第1世代・第2世代モデルで異なります。第1世代ではキャップを外した端子部分に、第2世代ではペン先のチップを外した内側の部分に記されています。また、製品の保証期間中であれば、購入証明になるレシートや納品書なども用意しておきましょう。

第1世代Apple Pencilのシリアルナンバーが書いてある場所 ▲第1世代Apple Pencilのシリアルナンバーが書いてある場所

第2世代Apple Pencilのシリアルナンバーが書いてある場所 ▲第2世代Apple Pencilのシリアルナンバーが書いてある場所

*  *  *

一般に、デバイス類の不具合対応について、普段から把握している人は少ないとは思います。しかし、Apple Pencilについては、とにかく「定期的に緩むペン先を締め直す」という対応について、その存在を知っておくと安心です。

>> [連載] iPad Hacks

 

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter

 

 

 

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