ワークマンでここまで揃う!焚き火に使える七つ道具を試してみた【準備編】

現場のプロ御用達のハード仕様なウエアが、ライダーやアウトドア愛好家に人気となって数年。ついにあのワークマンが本格的にキャンプ業界に参入しました! しかもラインナップは充実し、ウエアやグローブといった布ものだけでなく、テントやチェアから焚き火台まで、キャンプに必須のギアのほぼ全てが揃う力の入れようなのだとか。

もともと厳しい屋外仕事向けの衣服を中心に扱っていたワークマンだけに、テントやシュラフに最新の高性能な素材を使っているのは想像がつきますが、それ以外の「アウトドアギア」は果たしてどうなのか? ぜひ、その性能を試してみたいもの。

そこで近所のワークマンプラスを覗いてみると、あるわあるわ。多数のギアが棚に並んでおりました。しかもその価格はかなりリーズナブル! 早速「焚き火に使える道具」をテーマにセレクトし、レジへと向かいました。奇しくも私が購入した焚き火道具は7点。

今回、このワークマンで買える「焚き火七つ道具」の実力を紹介したいと思います。まずは、焚き火をするまでの準備に使う道具編です。

■重い薪を快適に運ぶ

みなさん、キャンプで焚き火を楽しむ時、薪の調達はどうしてますか? 庭にズラっと薪棚が並んでいる人は稀だと思うので、普通はやっぱりキャンプ場の売店か近くのホームセンターで購入しますよね。でも、これが結構運びづらい。簡易な紐や針金で縛っただけの薪の束は重いし、掴みづらく、途中で崩れたりして、嫌になっちゃいます。

そこでお勧めなのが、薪バッグの活用。丈夫な布や革でできたものが色々販売されてます。これがあれば、薪を一度にドカっと運べるだけでなく、燃やしきれなかった薪を保管し、次回のキャンプにも活用しやすいのです。あと楽しいのが柴刈り。桃太郎のおじいさんが裏山でやってたやつですね。バッグを持ってキャンプ場敷地内の林に入り、落ちた枯れ枝を拾い集めてみましょう。ただし立木の枝を折ったりしてはダメですよ!

さてそんな薪運びや柴刈りに便利なバッグを、ワークマンでも発見しました。それが「パラフィン帆布ラージトート」です。

キャンバスとも呼ばれ頑丈さとナチュラルな肌触りが人気の帆布生地を、パラフィン=ロウで加工したのがパラフィン帆布。表面にロウ引き特有の風合いがお洒落なだけでなく、生地の強度と撥水性がより高まるのでアウトドアで利用するには良さそうです。

■開口部が大きく自立し使い勝手に優れる

パラフィン帆布ラージトート(1280円)

ワークマンでは、このパラフィン帆布を使ったトートバッグを3サイズラインナップしてるようですが、その中でチョイスしたのは一番大きなラージ。縦38×横50×奥行20cmの大容量で薪もたっぷり入ります。

硬めの帆布生地のおかげで、広い間口を開いたまましっかり自立するから使いやすく、薪や柴を詰めるのが簡単にできます。

縦にも横にも余裕があるので、長めの薪もしっかり詰め込むことが可能。試しにいっぱいまで詰め込んでみたら、長さ35cm程度の薪を12本運ぶことができました。これだけ一度に運べれば、すぐに焚き火を楽しむことができますね。

■焚き火台に適した大きさに薪を切る

焚き火を楽しむときにすっかり定着した焚き火台の使用。植生の保護やキャンプサイトの美しさを守るためにも、ルールを守っていきたいものです。

ところが焚き火台を使うときに困るのが、薪より小さなサイズの焚き火台も少なくないこと。ソロやデュオ、たまに家族でキャンプに行くぐらいだと保管の問題もあるので、大きい焚き火台よりも使い勝手がいいのかもしれません。

焚き火台が小さいとなると、それに合わせて薪を短く切るしかありません。木の切断と聞いてすぐに思い浮かぶのは、斧や鉈、あるいは刃が厚手のナイフでバトニングすることでしょうが、これらは全て薪を縦方向に「割る」には適してますが、薪を横方向に「切る」には非常に労力と技術が必要になります。

そこでぜひ、キャンプの道具箱に入れておいてほしいのがノコギリなのです。誰でも知ってる日曜大工の定番道具ノコギリ。まさに「木を切る」ことに特化した刃物で、それしかできない専用道具ですが、だからこそその実力は絶大なのです!

ノコギリで適度な長さに揃えた薪が集まったら、いよいよ焚き火の着火と行きたいところ。ですが太いままの薪がいくらあっても、そう簡単に火はつきません。

初心者を悩ます焚き火の着火を簡単に解決する一番のコツは「適切な太さの薪」を複数用意することなのです。キャンプ場の売店やホームセンターで手に入る薪は太く、火力が安定してからの焚き火にはちょうど良いのですが、着火の時には向いていません。

これは多くのキャンプ入門書にも記載されている基本中の基本なのですが、どうしても面倒で省略しがち。

でも薪割りって楽しいんですよ。自分で薪を割るなんてワクワクしませんか? もちろんケガの危険もあるので気をつけて行ってくださいね。余談ですが、私は北海道ロケの最中に、現地で薪割りをして足の甲をぶった切り、血だらけで病院に担ぎ込まれて七針縫ってもらったことがあります。

まあそこまで大ごとの薪割りをキャンプ場でする必要はありません。購入した薪を指くらいの太さに割り分ける程度です。

最近の流行りはナイフを薪にあてがって、ブレードの背をガンガン叩く「バトニング」というテクニック。ワイルドで絵になるのが魅力なのか、キャンプYouTuberがよくやってるのを見ますが、ナイフでこれをやるのはオススメしません。

もちろんサバイバルな状況では有効な技術ですが、やはりナイフへの負担が大きすぎます。そこでぜひ手に入れて欲しいのが小型のハンドアックスです。ナイフより労力をかけず、簡単安全に薪を小割りにすることが可能です。

■グリップが良好で力を入れやすい

TANOSHIBI 焚き火鋸 125mm(1900円)

さてそんな隠れた実力者のノコギリが、ワークマンでも販売されていました。しかも「焚き火専用」と銘打ってです。これはすごい自信です! 見た目はアウトドアギアに馴染むオリーブグリーンのハンドルとブラックなブレードが精悍でカッコ良く、ハンドルに付けられたパラコードのストラップが良いアクセントとなっています。

全体的にコンパクトですが、折りたたむことでより小さくなり、ジーンズのバックポケットに入れることも可能で、森に入っての薪探しにも便利ですね。ただし森に生えてる木は勝手に切ってはダメですよ! 落ちてる枯れ枝などを、運びやすい長さに切断するときに使ってください。

さっそく焚き火サイドで直径5cmくらいの広葉樹の薪を切断してみましたが、刃の食いつきは非常によく、ザクザクと心地よい感触を楽しみながら簡単に切断することができました。

この手のコンパクトタイプノコギリを選ぶとき、ブレードが注目されがちですが、意外に重要なのはハンドルだったりします。TANOSHIBIのハンドルは形状、素材とも非常にグリップが良くて力が入れやすいため、たくさんの薪を切断しても疲れが少なかったです。

ただサイズ的にどうしてもブレードが短いため、より太い薪を切るのは辛いところも。同じシリーズで180mmもあるのですが、これでは携帯性が悪すぎます。もう3cmブレードが長いタイプがあったら試してみたいですね。

■薄く鋭利な刃先で細かな作業にも使える

TANOSHIBI 軽量ハンドアックス(1780円)

ワークマンには、このハンドアックスもラインナップ。しかもノコギリと同じく焚き火専用のTANOSHIBIシリーズです。これは期待できそうです。

手にした第一印象はコンパクト。通常のハンドアックスに比べて斧頭は非常に薄く、鉈というよりもナイフの厚さに近いです。ただ華奢すぎるということはなく、斧頭からハンドル部分までが1枚のブレードで作られたフルタング構造になっていて、この点もアックスというよりナイフに似た感じですね。ブレードの厚さを測ったら、およそ4mmでした。

ハンドルグリップは樹脂性で形状も良く、とても握り心地が良いです。しかし通常のアックスに比べて、全体の重心が中央寄りなため、振り下ろす感覚では使いにくく感じました。

付属の説明書では、薪割りのするときに、まず薪にブレードを打ち付けてめり込ませ、薪ごと台などに打ち付けて割る手法が紹介されていますが、この手順では柔らかい薪なら良いのですが、硬い薪ではうまく割ることができませんでした。

刃先が薄いために食いつきは良いのですが、振り下ろすときに斧頭に重みがなく、打撃力が弱い感じなのです。

そこでバトニングで試してみたところ、これが正解でした。薄く鋭利な斧頭は、棍棒による打撃を受けて、グイグイと薪に切れ込んでいき、ほんの数回のバトニングでパカッと気持ちよく薪を割ることができたのです。もちろん、いくら薄手とはいえアックスなので、細いナイフのようにバトニングによるダメージを心配する必要もなさそうです。

刃先の鋭さをいかして、ウッドクラフトにも使えそうです。フェザースティックに挑戦してみると、スイスイ削ることができました。これも通常のアックスにはない特徴でしょうね。重心の位置がハンドル先端あたりなので、細かい作業でもハンドリングしやすかったです。

私は今まで焚き火サイドの「何でも屋的刃物」にアメリカ土産のハンドアックスを使ってきましたが、このTANOSHIBIのアックスはそれに代わって使えそうな予感がします。

唯一不安なのは、薪の小割りに使い続けたときに、いつまでこの鋭い切れ味が続くのかという点ですが、これはしばらく使ってみなければわからないので、しばらく試してみたくなりました!

<写真・文/阪口 克>

阪口克|旅と自然の中の暮らしをテーマに国内外を取材するフリーカメラマン。秩父郡長瀞町の自宅は6年かけて家族でセルフビルド。著書に『家をセルフでビルドしたい』(文藝春秋)、『ビジュアル版焚き火のすべて』(草思社)、『ファイアーサイドクラフト』(山と渓谷社)ほか多数。

 

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