巨大アウトドアショップで売れているテントランキング【キャンプギア BEST HIT名鑑】

【キャンプギア BEST HIT名鑑】

テントはキャンプに欠かせない必須アイテムのひとつだが、慣れていない人には商品選びが難しいところ。そこで、世界最大級のアウトドアショップで売れ筋モデルを調査。キャンプに精通したスタッフに人気の秘密も聞いた。

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ここ数年のキャンプ人気を受けて、キャンプ用品も多種多様になってきた。そんな状況を象徴するツールのひとつが、ソロキャンプ用のテント。アルペンアウトドアーズのフラッグシップストアである柏店でキャンプ用品を担当する矢崎達也さんも、多様化を実感しているという。

「場所や自分の趣味など、ソロキャンプの目的が細分化してきて、テントも用途に合わせて選べるようになってきました。またソロ用といっても、2人で使えるものや、前室が広くてリビングスペースを作れるものもあります。キャンプの目的を具体的にイメージするのが、テント選びの第1のステップともいえるでしょう」

そんな中で売れ筋なのが、手頃なエントリーモデル。

「特に初めてキャンプに行く人などから人気が高く、種類も豊富です。エントリーモデルからスタートして、自分のスタイルに合わせて買い替えていく人も多いようですね」

■ソロキャンプ用テントのトレンド

・種類が多様化して選択肢が充実
・お手頃なエントリーモデルが人気
・小さく収納できるタイプにも注目

 

アルペンアウトドアーズ フラッグシップストア 柏店 矢崎達也さん
キャンプ用品全般を担当。キャンプだけでなく、冬にはスキーやスノーボードを楽しむなど、1年を通してアウトドアを満喫している

 

 

アルペンアウトドアーズ フラッグシップストア 柏店
千葉県柏市にあるアルペンアウトドアーズの旗艦店。約2300坪もの売り場面積があり、キャンプ用品から登山道具まで多彩な商品が揃う。テント設営のレクチャーを受けることも可能だ

 

【ソロ用売れ筋NO.1】2人でもゆったり過ごせる ロングセラーモデル

コールマン
「ツーリングドーム LX」(実勢価格:1万8300円前後)

1人でも設営しやすいポールポケット式のテント。インナーテントの床面積が約210×180cmあり、大人2人でもゆったりと過ごせる。背が高い前室を作れるため、荷物が多い場合も便利。フライシートの耐水圧が1500mmと雨にも強い。総重量約5.2kg

▲天井の換気口に加えて背面もジッパーでフルオープンできる

▲ゆったりした前室が作れる

 

【ソロ用売れ筋NO.2】バイクツーリングにも便利なハイポジション仕様

ロゴス
「Tradcanvas オーニングリビング・DUO セット-BB」(実勢価格:4万4000円前後)

前室の高さが180cmもあり、出入りや荷物置きに便利。インナーの高さは160cmで、幅210×奥行き140cmの広々とした空間になる。フライシートには難燃性と耐水性に優れた素材を使用。インナーマットとシートが付属。総重量約5.4kg

▲背面が大きく開き通気性を確保。フライシートはスカート付きで秋冬は寒気が入りにくい

▲バイクが余裕で置ける高さ

 

【ソロ用売れ筋NO.3】簡単に設営できて価格も手頃なワンポールテント

DOD
「ワンポールテントS」(実勢価格:1万5000円前後)

1本のポールで設営できる手軽さが人気のモデル。フロアの最大幅が270cm、奥行きは230cmもあるため、2〜3人でも寝られる空間を作れる。付属パーツが少なく、コンパクトに収納できるところも便利だ。総重量3.1kg

▲テント上部には2カ所のベンチレーターを備える

▲全面メッシュ仕様

 

【ソロ用売れ筋NO.4】焚き火にも強い通好みのミリタリースタイル

バンドック
「ソロベース TC」(実勢価格:2万8000円前後)

軍隊が野営で使っていた軍幕をモチーフにした1人用テント。フライにはポリエステルとコットンの混紡生地を使い、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる。インナーはメッシュ仕様で、面積は約190×85cm。総重量約4.48kg

▲難燃性に優れる素材のフライで、焚き火を楽しむ人にも人気。撥水加工も施されていて雨や夜露にも強い

 

【ソロ用売れ筋NO.5】軽量設計ながら雨にも風にも強い!

ムラコ
「NORM 2P GREY」(実勢価格:4万2000円前後)

居住性、耐風性、軽さ、設営のしやすさなど、テントに必要な要素をバランスよく備えたドーム型テント。フライには、丈夫で耐水性に優れたリップストップナイロンを使用。設営時は幅140×奥行き330cmとなり、前室と後室の広さも十分。総重量3.2kg

▲後ろ側もジッパーで開ける

 

【ソロ用売れ筋NO.6】必須アイテムが揃うオールインワンパッケージ

コールマン
「ソロキャンプスタートパッケージ」(7万6800円)

1人用テントからシュラフ、チェア、テーブル、焚き火台、ストーブ、クッカー、ランタンなど、ソロキャンプに必須の10アイテムをセットにしたもの。全てを収納できるキャリーケースも付属する。総重量約16kg

▲各アイテムに収納ケースが付属

 

【ソロ用売れ筋NO.6】広々快適に過ごせる大型タープ付き

スノーピーク
「ヘキサイーズ1」(実勢価格:4万5000円前後)

大型のタープとセットで使うことで、キッチンやリビングに十分な前室スペースを確保できる1人用テント。インナーは幅140×奥行き220cmで、フライシートに吊り下げて固定するだけと設営が簡単。総重量5.2kg

▲タープ前方は高さ210cmのポールにより開放感がある。全体をしっかり覆えて後方からの出入りも可能だ

 

■ファミリー人気はコスパのいいエントリーモデル!

家族でのキャンプも人気のレジャーとなっているが、大型のテントは持ち運びや設営が悩みどころ。そんな事情を反映してか、アルペンアウトドアーズでは、扱いやすいエントリーモデルが売れているようだ。

「ファミリー用テントも新たにキャンプを始める人の購入が目立ち、扱いやすいエントリーモデルが売れ筋。特にシートや前室に使うポールなどがセットになった低価格モデルは、コスパがよく人気です」(矢崎さん)

モデル選びのポイントは、まず構造の違いを把握することだ。

「大きく分けると、4本程度のフレームを並行に立てるトンネル型と、フレームを交差させて建てるクロスポール型があります。前者は初心者でも建てやすい構造で、後者は風などに強い安定感が特徴。どちらが自分に向くか考えて選びたいですね」

サイズは余裕があるものを選ぶのがベター。「4人用を3人で使う」(矢崎さん)くらいがちょうどいいようだ。

 

■ファミリーキャンプ用テントのトレンド

・ハイコスパなエントリーモデルが充実
・ボリュームゾーンは3〜4人向けサイズ
・クロスポール型とトンネル型の違いに注目

 

【ファミリー用売れ筋No.1】ワイドなリビングスペースと建てやすい構造で人気

コールマン
「タフスクリーン 2ルームハウス/MDX」(実勢価格:5万8000円前後)

リビング、寝室ともにクロスフレームを採用し、建てやすさと安定感を兼備した4〜5人用モデル。リビングはメッシュ、オープン、クローズを使い分けられる。前室用ポールが付属。インナー面積約300×250cm。総重量約17kg

▲アルミフレームを交差させて建てる構造で風にも強い。寝室側の高さが175cmあり、ゆったり過ごせる

▲4人くらいでゆったりと過ごせるスペース

 

【ファミリー用売れ筋No.2】ヘキサタープ付きで使い方自由自在

スノーピーク
「エントリーパック TT」(5万7200円)

設営しやすいアーチフレーム型テントと大型のヘキサタープのセット。寝室の面積は約220×280cmで、大人2人と子供2人程度がゆったりと過ごせるサイズ。フレームを挿す場所が色分けされていて設営しやすい。総重量7.65kg

▲インナーテントを外せば室内高150cmの広々シェルターになる

 

【ファミリー用売れ筋No.3】細かな使い勝手にも工夫が見られるコラボモデル

ロゴス
「ルーミーリビングドーム L・テントセット」(5万4980円)

2カ所のキャノピーが付いた2ルームテントに、マットとシートを同梱したアルペンとのコラボモデル。インナーテントの面積は約270×210cmで、3〜4人向けのサイズ。寒気の侵入を防ぐマッドスカート付き。総重量10.9kg

▲前室は前と横に開くキャノピー付き

▲目隠しにもなる「よしず仕様」が便利

 

【ファミリー用売れ筋No.4】広々とした前室を柔軟に使える2ルーム

イグニオ
「2ルームトンネル型ドームテント」(5万4989円)

4本のフレームを使い、広々としたリビングスペースと寝室を作れる4人用モデル。トンネル形状の寝室部は、面積が約275×300cmで、高さもあって出入りしやすい。インナーには電源引き込み口も備える。総重量約16kg

▲リビング側は側面がメッシュ。シェルターとしても使用可能

▲高さや開放感もあって快適

 

【ファミリー用売れ筋No.5】自然な風合いの生地が特徴的な限定モデル

コールマン
「No.5 VCワイド2ルームSTD」(17万5800円)

フライとグランドシートに手触りのいいバリューコットンを使用した、アルペンとの共同企画モデル。寝室部の面積は約300×225cm。虫や冷気の侵入を防ぐ全周スカートも備える。総重量約22kg

▲通気性や難燃性に優れるバリューコットン。ルーフフライには防水性が高くUVカット効果がある素材を使用

 

【ファミリー用売れ筋No.6】強度・建てやすさ・居住性のバランスが抜群

オガワ
「ファシル」(11万円)

4本のクロスポールで、幅495×奥行き256cmのゆったりとした空間を作れる4人用テント。最大天井高も180cmあり、快適に過ごせる。インナーテントは左右どちらにも装着可能。寝室部の面積は約200×250cm。総重量約16.7kg

▲フライシートは全方向メッシュで開放感がある

 

【ファミリー用売れ筋No.7】スタイリッシュなカラーで機能性もアップ

ノルディスク
「レイサ 6 PU Tent withスカート」(実勢価格:26万2000円前後)

トンネル型テントに全周スカートを付けた、日本限定モデルの特別カラーバージョン。居住空間がゆったりとした作りで、前室部分を閉じれば最大6人が寝られる。両側面に跳ね上げパネルを備え、通気性や開放感も高められる。総重量約17kg

▲奥の寝室部は面積が約280×230cmの広々とした作り。入り口が2カ所あり、内部を仕切って2部屋にもできる

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※2022年7月6日発売「GoodsPress」8-9月合併号70-73ページの記事をもとに構成しています
※価格は6月下旬時点でのアルペンアウトドアーズにおける販売価格です

<取材・文/高橋智 写真/湯浅立志(Y2)>

 

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