Apple含むテック企業規制法案、米上院で可決できない見込み

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巨大テック企業の封じ込めを試みる米議会ですが、一筋縄ではいきません。米上院議員の多数派指導者層が、規制法案を可決するためには十分な票が集まらないと考えていることが分かりました。法案に反対するAppleも、積極的に対策を講じているとされています。

夏までに採決の予定だったが

チャック・シューマー米上院議長(民主党)は26日、選挙に向けた資金調達イベントで、寄付者たちから巨大テック企業の規制法案についての質問を投げかけられ、「優先度が高い」と述べながらも、可決のためには賛成票が足りないと述べたそうです。
 
問題となっているのは「米国のイノベーションと選択オンライン法(American Innovation and Choice Online Act)」です。これは“GAFAM(Google、Apple、Facebook、Amazon、Microsoftの略)”といった巨大テック企業による自社製品やサービスの優遇を規制する法案で、先日も上院に対し、下院議員から早急に投票を行うよう要請がなされていました。
 
シューマー議員は今年初め、今夏には上院で採決へと持ち込むと公約していました。

Apple側も抵抗試みる

しかしシューマー議員によると、11月に中間選挙が控えているため、現時点では可決に必要な60票を確保できる見込みはないそうです。法案を通すために必要な票は本来見込める状態にあるのですが、選挙前に党を超えて派手に動くことは決して得策ではありません。
 
もちろん、テック企業側も黙って見過ごしているわけではなく、以前よりAppleはユーザーのプライバシーやセキュリティを損なうとして反対を表明してきました。同社は積極的なロビー活動も報じられており、2022年の上半期だけで過去最高の460万ドル(約633億円)が、政治家へのロビー活動に投じられたと見積もられています。
 
 
Source:AppleInsider,Bloomberg
(kihachi)


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