キャンプの達人がコッソリ教える、あると便利なスグレ小物【キャンプギア BEST HIT名鑑】

【キャンプギア BEST HIT名鑑】

キャンプギアは、テントやシュラフといった大物に目がいきがちだが、実は小物をうまく使うと、キャンプはより快適になる。そこで、これまで数多くのキャンプギアを使ってきた達人が最終的に手元に置いているギアを、こっそり教えてもらった。

*  *  *

近年の盛り上がりで、キャンプギアは飽和傾向にある。特に小物系は、もはやカオス。何がホントに使えるのかさっぱり…という人も少なくないはず。そんな人のためにお招きしたのが、これまでさまざまなキャンプギアを使い倒してきたキャンプの達人、大森弘恵さん。キャンプ時にいつも持参する“スグレ小物”を紹介してもらった。

「バイクでキャンプをすることが多いので、小物とはいえ『軽量』『コンパクト』がギア選びの基本になります。面倒くさがり屋なので、多機能すぎると使いづらい。単機能だけど2〜3用途使えるものを選ぶと、荷物がコンパクトになりますし、自宅の保管スペースも取りません」

確かに、テンマクデザインの焚き火台ベーススタンドは調理台にも使えるものだし、バイクに荷物を固定するロックストラップはタープを張るのにも使える。さらに、調理系はキャンプギア以外のものを使用しているのもポイントだ。

「北陸アルミニウムのボウルはシェラカップ代わりに使っています。使い勝手がいいですし、キャンプ場でカブることもありません。食器みたいに荷重をかけない物であれば、キャンプギア以外にも視野を広げてみると、意外といいものが見つかるかも」

アウトドアライター 大森弘恵さん
オートキャンプ雑誌、アウトドア雑誌の編集部を経て、現在はフリーランスとして活躍中のキャンプの達人。あらゆるキャンプギアに精通し、キャンプや野外料理、オフロードバイクでのツーリング時に使用するギアは、主に軽量・コンパクトなモノをチョイスする

 

【美味しさと効率を両立させる“食事”ギア】

■コンパクトで強力!火口が伸びる安全着火

主にランタンやバーナーの着火に使用しています。火口キャップ付きで、バックパックの中で点火する危険も回避できます(大森さん)

SOTO
「スライドガストーチ」(2400円)

使用時は火口を伸ばせて、収納は縮められる、安全性と収納性に配慮したガス式ライター。1300°Cの耐風バーナーにより、強風の中でも確実に着火できる。燃料にライターガスが使えて、エコで経済的。

 

■適度な大きさで調理台としても使える

フチに立ち上がりがあり、炭や灰が落ちない構造がいい。焚き火シートより重いけれど、環境にダメージを与えにくくて◎(大森さん)

tent-Mark DESIGNS
「焚火台ベーススタンドM」(4180円)

たき火台の下に設置して「熱を地面に伝えない」「灰を下に落さない」ようにするスタンド。たき火シートよりも地面を熱から守れるほか、頑丈な作りのため、バーナーを置いて調理台としても使用するそう。

 

■細い枝にも太い薪にも!小さくて頑丈なトング

太い薪も細い枝もつかめる便利さに加えて、食品用のトングとは間違えないデザインが特徴。食の安全も守れます(大森さん)

tent-Mark DESIGNS
「キングトング S」(968円)

焚き火で食事を作る有名ガイドが愛用していたトングを元に製作。薪が持ちやすく、バネの耐久性も十分で、重いダッチオーブンも持ち上げられる。大森さんは、取っ手に革を巻いて、持ちやすさと安全性をUPさせている。

 

■懐かしさを感じる昭和レトロなアルミボウル

食器にもなるしアルミ製で火にもかけられる。複数人でキャンプに行くと食器が“カブる”こともありますが、これなら心配なし(大森さん)

北陸アルミニウム
「アルミボウル セット」(実勢価格:3980円)

「昭和の台所」をイメージして作られたアルミボウルセット。アウトドア用ではないが、シェラカップのように使えて、スタッキングもできるため、キャンプ用に最適。自然に調和するレトロな色合いも良い。

 

■シンプル操作で食材の鮮度を保つ

食材に下味を付けたまま持っていき、帰るときはジッパー付きバッグとして余った食材を持ち帰る、そんな使い方です(大森さん)

ツヴィリング
「真空ポンプ&バッグのセット」

食材をバッグに入れてポンプで真空状態にすれば、食材の酸化を防いで鮮度をキープ。ボタンを押すだけのシンプル操作で素早く真空保存ができる。充電式のため電源が必要なく、現地で真空調理を楽しめる。

 

【“設営”を安全かつスムーズに行うギア】

■手ぬぐいの風合いで吸汗・速乾機能をプラス

手ぬぐいとしての通常使用のほか、オーガニックの虫除けスプレーをかけて、虫よけタオルとしても使っています(大森さん)

チャオラス
「スポーツてぬぐい」(2200円〜)

ヨコ糸に吸水・速乾に優れたバンブーレーヨン糸、タテ糸に一般的な手ぬぐいに使用される100%の綿を使用し、伸縮性としなやかさを実現。生地の端はオーバロック仕上げで、ほつれを防ぎ、耐久性を高めている。

 

■設営にも防寒にも一個あれば超便利!

肌寒い雨の日の設営、撤収、固いビンのフタの開閉、急な雨のバイクツーリングなど、とにかく使える範囲が広くて便利!(大森さん)

テムレス
「04advance」(実勢価格:1600円前後)

家庭用から作業用、化学防護用と、幅広いシーンで使用されるグローブを作るテムレスの防水グローブを愛用。汗などの湿気は外部に放出して、ムレを軽減するのに加え、特殊コーティングでグリップ力がとにかく高い。

 

■小型ボディに38種類の機能を搭載!

主に使うのはプライヤー部分。肉を焼く鉄板を持ち上げたり、薪の針金を外したり。手になじむ質感も気に入っています(大森さん)

ビクトリノックス
「スイスツール X プラス ラチェット」(2万7500円)

全長115mmのコンパクトボディに、ドライバー、やすり、のこぎりなど、計38種類もの機能を搭載。この手のマルチツールには珍しいラチェット付きで、キャンプや自転車など、さまざまなアクティビティに対応する。

 

■世界の冒険家も愛する高い強度と汎用性

パッと締めてもバイクの荷台の荷物がぐらつかない。ハンモックの上にタープを張るのにも使ったり、用途の幅が広いですね(大森さん)

ロックストラップ
「タイプ MC」(3300円)

バイクやクルマに加え、世界中の登山家を支えてきたロックストラップ。強度が高く、天然ゴムを大量の高強度繊維で編み上げているため、引き裂きはもちろん紫外線にも強く、一度締めるとゆるみにくい。

>> 特集【キャンプギア BEST HIT名鑑】

※2022年7月6日発売「GoodsPress」8-9月合併号92-93ページの記事をもとに構成しています

<写真/小野口健太 取材・文/今雄飛(ミラソル・デポルテ)>

 

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