Appleは中国企業との取引を増やしつつ脱中国を目指せ〜クオ氏が提案

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Appleがサプライチェーン管理において、これまでにない難しい課題に直面していると、TF International Securitiesのアナリスト、ミンチー・クオ氏が指摘しています。

複雑化するサプライチェーン管理

クオ氏によれば、Appleは今まで、主に品質とコスト重視のサプライチェーン管理を行ってきました。
 
しかし地政学的なリスクの高まりにより、脱グローバル化の動きが生じ、サプライチェーン管理がより複雑さを増している、と同氏は述べています。

2つの課題と2つの解決策

クオ氏が考える、Appleが直面している課題は大きく分けて2つです。同氏はそれぞれの課題について、解決策も提示しています。
 
課題その1:中国における売上に対する、地政学的なリスクの影響(中国はAppleにとって、もっとも重要な海外市場)。
解決策:中国サプライヤーとのビジネスを増やす。
 
課題その2:供給面での効率への、地政学的な影響。
解決策:中国以外の地域に生産拠点を増やす。
 

サプライヤーに「脱中国」を要求

一見すると、課題その1とその2の解決策はそれぞれ矛盾しているように見えますが、クオ氏は別の投稿で「中国サプライヤーに、中国以外の地域に生産拠点を増やしてもらう」と述べています。
 
つまりクオ氏は、中国系サプライヤーとの関係は緊密にし、さらに取引を増やしつつも、これらサプライヤーには「脱中国」を推奨せよ、と提案しています。
 
Appleは事実、すでにクオ氏の案を実行しているようです。The Wall Street Journalは今年5月、Apple製品の組み立てを担うサプライヤーに対し、Appleが中国から他国への製造力の移転を求めていると報じています。
 
また中国系サプライヤーの数が年々増えていることもわかっています。

 
 
Source:Ming-Chi Kuo/Twitter
(lunatic)


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