Appleがサプライチェーン管理において、これまでにない難しい課題に直面していると、TF International Securitiesのアナリスト、ミンチー・クオ氏が指摘しています。
複雑化するサプライチェーン管理
クオ氏によれば、Appleは今まで、主に品質とコスト重視のサプライチェーン管理を行ってきました。
しかし地政学的なリスクの高まりにより、脱グローバル化の動きが生じ、サプライチェーン管理がより複雑さを増している、と同氏は述べています。
2つの課題と2つの解決策
クオ氏が考える、Appleが直面している課題は大きく分けて2つです。同氏はそれぞれの課題について、解決策も提示しています。
課題その1:中国における売上に対する、地政学的なリスクの影響(中国はAppleにとって、もっとも重要な海外市場)。
解決策:中国サプライヤーとのビジネスを増やす。
課題その2:供給面での効率への、地政学的な影響。
解決策:中国以外の地域に生産拠点を増やす。
Challenge 1: Impact of geopolitical risks on sales in China (Apple's most important overseas market).
Solution: Do business with more Chinese suppliers.Challenge 2: Impact of geopolitical risk on supply efficiency.
Solution: Build more non-Chinese production locations.— 郭明錤 (Ming-Chi Kuo) (@mingchikuo) August 4, 2022
サプライヤーに「脱中国」を要求
一見すると、課題その1とその2の解決策はそれぞれ矛盾しているように見えますが、クオ氏は別の投稿で「中国サプライヤーに、中国以外の地域に生産拠点を増やしてもらう」と述べています。
つまりクオ氏は、中国系サプライヤーとの関係は緊密にし、さらに取引を増やしつつも、これらサプライヤーには「脱中国」を推奨せよ、と提案しています。
Appleは事実、すでにクオ氏の案を実行しているようです。The Wall Street Journalは今年5月、Apple製品の組み立てを担うサプライヤーに対し、Appleが中国から他国への製造力の移転を求めていると報じています。
また中国系サプライヤーの数が年々増えていることもわかっています。
Source:Ming-Chi Kuo/Twitter
(lunatic)
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- Source:iPhone Mania
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