LG、6G通信に使われるテラヘルツ帯での無線データ通信に成功

LG電子のテラヘルツ帯でのデータ通信
 
LGが6G通信に使われる見込みのテラヘルツ(THz)帯での無線データ通信に成功したと発表しました。
 
世の中では5G通信の普及が進んでいますが、その裏では次世代無線通信の技術開発が着実に進んでいるようです。

320mの距離でテラヘルツ帯でのデータ通信に成功

LGはフラウンホーファー・ハインリッヒ・ヘルツ研究所およびフラウンホーファー応用固体物理研究所と共同で、6G通信に使われる見込みのテラヘルツ帯でのデータ通信に成功したと発表しました。
 
その通信距離は320メートルと、都市部のマクロセル用基地局の基準セルカバレッジである約250メートルを上回っており、屋内と屋外両方における6G通信のテラヘル帯でのデータ通信実現に大きく前進したとLGは述べています。
 
高い周波数帯の電波は減衰が速く、長距離伝送が難しいですが、送信強度を高めることができるパワーアンプと、受信信号の品質を向上させるための受信用ローノイズアンプを開発することでこの距離を達成したそうです。
 
ただし、今回の実験で使われたのは155GHzから175GHzの周波数帯であり、正確にはサブテラヘルツと呼ぶのが正しいかもしれません。

世界各国がしのぎを削る6G通信開発

6G通信の覇権争いはすでにはじまっており、中国が2030年の商用化に向けて1Tbpsでの通信に成功し、6Gに関する特許出願の40%を占めているといわれています。
 
また、5G通信で後れを取っているインドは2年後の6G通信ネットワーク立ち上げを計画しているとのことです。
 
日本でも総務省が6Gに関する国際会議を開催するなど、技術と法整備の両面で開発が進められています。
 
新しい周波数帯を使うとなると健康などへの影響が気になるところですが、6Gで使われるテラヘルツ帯の電波によって脳細胞の成長が促進されたという研究結果が報告されています。

 
 
Source: LG
(ハウザー)


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