付加価値で選ぶワイヤレスイヤホン7選【令和の新殿堂入り傑作モノ】

【令和の新殿堂入り傑作モノ】

毎年メーカーから続々とニューモデルが登場し、ノイズキャンセリングや音質の性能面でも成熟しつつあるように見えるワイヤレスイヤホン。そこで、次なるトレンドとなりうる新たなキーワードを識者が大予測!

*  *  *

AV評論家の折原一也さんは、現在イヤホンの機能で特に注目しているのが音質やノイキャンの「パーソナライズ化」だと話す。

「ユーザーの耳の形状などを計測して、その人に最適な音響環境を作ってくれる機能。昨年発売されたAirPods(第3世代)に『アダプティブイコライゼーション』という機能が搭載され話題になりました。これは周囲の音の聞こえ方や密閉度などをリアルタイムで補正する技術です」

この技術が最新のAirPods Pro(第2世代)でさらに進化。

「サウンド、ノイキャン、空間オーディオまでも、装着状態に合わせてその都度最適化してくれるのが凄い」

パーソナライズ化に関しては各メーカーがさまざまなアプローチを行った製品を発売しており、今後の注目機能となる可能性が高そうだ。

一方、新たな音楽リスニングのスタイルを提案してくれるのが、空間オーディオだ。現在はアップルが主導する「空間オーディオ」とソニーの「360 Reality Audio」の2種類の規格がある。

「従来はステレオ音源で聞くのがスタンダードだったが、立体的な空間に向けて作られた臨場感あるサウンドが楽しめるようになったのが大きい。空間オーディオ自体は数年前からある機能なのですが、まだまだ対応する楽曲が少ないのが現状です」

楽曲が増えれば、自ずと空間オーディオ対応イヤホンも増える。そのポテンシャルは十分あると折原さんはにらんでいる。

「そして今年後半の登場が期待されているのが、Bluetoothの新コーデック『LC3』。ワイヤレスイヤホンの音質の底上げが図られるので、対応イヤホンが続々登場すると思いますよ」

着実に進化を続けるワイヤレスイヤホンに、今後も目が離せそうにない。

AV評論家 折原一也さん
PC系出版社の編集職を経て独立。オーディオ・ビジュアル専門誌やWeb媒体、商品情報誌などで、トレンド解説や商品レビューなど多彩な記事を執筆している。2009年よりVGP(ビジュアルグランプリ)の審査員も務める

 

【新潮流①】
<パーソナライズ>自分にとって最適な環境で音楽が楽しめる

1. 自分専用に調整された新たなリスニング体験が可能!

パーソナライズ化により、もともと定評のあった外部音取り込みやノイキャン、空間オーディオなどがさらに進化しました(折原さん)

Apple
「AirPods Pro(第2世代)」(3万9800円)

前モデルに比べてノイズキャンセリング性能が最大2倍向上。さらに適応型環境音除去や空間オーディオのパーソナライズ化など、H2チップ新搭載により大幅なバージョンアップが図られた。イヤホンで音量調整が可能になった点も注目。

▲iPhoneのカメラを使って頭や耳の形状を測定。空間オーディオのパーソナルプロファイルを作成し、自分仕様に調整してくれる

▲これまで音量調整はデバイス上での操作が必要だったが、軸部分を軽く上または下にスワイプすれば音量が調整できるようになった

 

2. 自分の耳に合った周波数特性にリアルタイムで自動補正

『トゥルーサウンド』という、ヤマハが考える理想的な音にリアルタイムで調整してくれます(折原さん)

ヤマハ
「TW-E7B」(実勢価格:2万8000円前後)

ハウジング内部に搭載したインマイクを使い、リアルタイムにイヤホン左右それぞれの音を理想的な周波数特性に自動補正する「リスニングオプティマイザー」機能を導入。同社のアコースティック技術を生かした豊かなサウンドが楽しめる。

▲インマイクで耳の中の音の伝達特性を測定。基準となる伝達特性と比較し、違いがある場合は左右それぞれの音を理想的な周波数特性に自動補正

▲応答性に優れた振動版と大型ボイスコイルを使用した10mmの大口径ドライバーを採用。豊かで余裕のある低域再生と繊細な音色を正確に再現

 

3. イヤホンを耳に装着するたびに0.5秒未満で正確に最適化

ノイキャンのトップメーカーだけに、サウンドとノイキャンのカスタム化によるシナジーに期待!(折原さん)

BOSE
「QuietComfort Earbuds II」(実勢価格:3万6300円前後)

新搭載の「CustomTuneテクノロジー」により、サウンドとノイキャンを正確にカスタマイズ。従来から定評のあるノイキャン性能にさらに磨きがかかった。またイヤホン本体のデザインがリニューアルされ、サイズが前モデルの約3分の1に。

▲イヤホンが耳に装着されるたびに起動。独自のトーンを再生してイヤホン内蔵マイクでユーザーの耳の内部の音響反応を測定し、ユーザーに合わせてカスタマイズする

 

4. 外耳道内の音響状況を検知してリアルタイムでチューニング

リアルタイム検知&チューニングは、テクノロジーに強いHUAWEIだから成し得た機能です(折原さん)

HUAWEI
「HUAWEI FreeBuds Pro 2」(2万6800円)

マイクが外耳道内の音響状況を検出して、耳の形や装着状態に応じたリスニング環境を提供。また、高級ヘッドホンに搭載されていた平面振動板ドライバーを、完全ワイヤレスイヤホンとして初搭載。クリアでひずみのない音を再現する。

▲中低音域を担当するダイナミックドライバーと高音域担当のマイクロ平面振動板ドライバーのふたつのドライバーユニットを搭載

▲音量レベルや外耳道の構造、装着方法をリアルタイムに自動検知。それぞれに合わせてシームレスに音声をチューニングし、最適な音質で再生する

 

【新潮流②】
<空間オーディオ>リスニングスタイルをも変える圧倒的な臨場感!

5. 「空間オーディオ」対応のスタンダードモデル

価格もこなれており、手軽に空間オーディオを楽しみたい人向け。パーソナライズ化にも対応しています(折原さん)

Apple
「AirPods(第3世代)」(2万7800円)

スタンダードモデルであるAirPodsで、初めて空間オーディオに対応。パーソナライズとダイナミックヘッドトラッキングで、ユーザー各自に合う最適な立体音響を再現する。

 

【新潮流③】
<アイウエア型>メガネ同様のかけ心地で高音質サウンドを堪能!

6. 音質・デザインに秀でたコラボモデル

いわゆるウエアラブル端末はファッション感覚でも使えるため、今後広がりを見せるジャンルとして期待しています(折原さん)

HUAWEI
「OWNDAYS×HUAWEI Eyewear」(3万2780円)

テンプル部に配置されたセミオープンスピーカーにより、高解像かつクリアな音質を実現したスマートオーディオグラス。耳を塞がない仕様のため、長時間装着しても疲れにくく痛くならない。メガネ専門店・OWNDAYSとのコラボモデルなので、デザインやフィット感も秀逸。

▲フロントフレームは簡単に取りはずし可能。度付きレンズにも交換できる。テンプルに搭載したタッチセンサーで曲のスキップや音量調整、通話の応答・終了などの各種操作が行える

▲セミオープンスピーカーには128mm2の大型振動板を採用。指向性音響システム搭載のため、逆音波により音漏れを最小限に抑える

 

【新潮流④】
<次世代Bluetoothコーデック>高品質&低遅延の新コーデック登場でワイヤレスイヤホンが劇的に進化!?

7. LinkBudsの最新モデルもいち早く「LC3」対応を予定!

まだ「LC3」への対応を予定しているメーカーが少ない中、いち早くアップデートでの対応を予定しているのがこちら(折原さん)

ソニー
「LinkBuds S」(実勢価格:2万6400円)

“常時装着”という新たなスタイルをコンセプトに、コンパクト性や快適な装着感、さらに自然な外音取り込みを実現したノイキャン&ハイレゾ対応の完全ワイヤレスイヤホン。アップデートにより「LC3」への対応を予定しており、さらなる音質向上に注目が集まる。

 

■最新コーデック「LC3」で何が変わる?

次世代Bluetooth規格である「LE Audio」に対応した新コーデックで、高品質かつ低消費電力なのが特徴。従来のBluetoothコーデックであるSBCと比較すると、同等の音質の場合、「LC3」では約1/2ほどのビットレートで実現可能となる。これにより、ワイヤレスオーディオ機器全体の大幅な音質改善が期待されている。

 

▼ソフトウェアアップデートで「LC3」に対応

「LC3」を使用するには、イヤホンだけでなく端末側の対応も不可欠。『LinkBuds S』との組み合わせには大いに期待しています(折原さん)

ソニー
「Xperia1 IV」(実勢価格:17万4900円 ※SIMフリーモデル)

アップデートで「LC3」への対応を予定しているXperiaのフラッグシップモデル。85-125mmの光学ズームレンズ(望遠)ほか、超広角、広角レンズを搭載。内蔵スピーカーで360 Reality Audioに対応するなど、圧倒的なスペックを誇る。

>> 特集【令和の新殿堂入り傑作モノ】

※2022年10月6日発売「GoodsPress」11月号26-28ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/黒川秀紀>

 

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