Appleが、米中関係の緊張増大や、昨今の新型コロナウイルス感染症蔓延防止のためのロックダウンにより、脱中国に本腰を入れ始めたことは繰り返し報じられてきました。
しかしSouth China Morning Postは、中国では中国企業のAppleへの依存度の高さが問題視されていると伝えています。
Appleに頼らざるを得ない
その一例として挙げられているのが、今月(11月)に「主要海外顧客」の注文を失ったと報じられたGoertekです。「顧客」の名は公表されていないものの、その顧客がAppleであることは明らかで、Goertekの株価は急落しました。
2021年にAppleとの取引を失ったOfilmの同年の売上高は、前年比で53%も減少しています。
Appleへの依存しすぎはリスクが高いとわかってはいても、電子業界における大手企業の数は限られており、ほとんどのサプライヤーはAppleに頼らざるを得ないと、香港を拠点とするEmperorFBA.comのコンサルタント、スティーブ・ピーターズ氏は語っています。
深セン証券取引所で問題視
そして現在、Appleへの中国企業の依存度があまりにも高いことが、中国の証券取引所で問題となっています。
Appleサプライヤーで、スマートフォンやコンピューター向けにインシュレーターを供給するShenzhen Tongtaiying Technologyは、現在深セン証券取引所に上場申請中です。
深セン証券取引所からの質問に回答した272ページにおよぶ提出書類には、Appleの名前が900回以上も記されていたそうです。
2020年における同社売上高にAppleからの売上が占める割合は84%でしたが、2021年には88%へとさらに上がっています。
依存度が高すぎて上場が却下された企業も
Shenzhen Tongtaiying Technologyの上場が認められるかどうかはまだわかりませんが、Appleへの依存度が高すぎるという理由で上場を却下された企業もあります。
Shenzhen Sinvo Automationは2021年、深セン証券取引所の新興企業向け市場である「創業板(ChiNext)」に上場を申請しましたが、2022年3月に申請が却下されました。その理由のひとつが、Appleへの依存度の高さだったとのことです。
Source:South China Morning Post
Photo:深セン証券取引所
(lunatic)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-505029/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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