iPhone14 Proの8割を製造するFoxconn鄭州工場で「だまされた」と暴動

Foxconn 鄭州工場 暴動
 
Proの約8割を製造するの鄭州工場で、労働者らによる暴動が発生し、警察と衝突する事態に発展しています。iPhone14 Proの製造や出荷への影響が懸念されます。

高い給料とコロナ対策徹底の約束が破られた、と怒る労働者たち

Foxconnの鄭州工場で現地時間11月23日未明に発生した暴動の映像を、ジャーナリストのジェニファー・ツェン氏(@jenniferzeng97)氏がTwitterに投稿しています。
 
Bloombergの報道やツェン氏の投稿によると、暴動発生の原因は、高い給料とコロナ感染者との分離を約束されていた鄭州工場の新規採用者たちが、感染者との分離が不十分で賃金の未払いもある現実に対して、「だまされた」「話しが違う」と怒り出したのがきっかけとみられます。
 
Foxconn 鄭州工場 暴動
 


 
ツェン氏が公開した動画には、寮からあふれ出した労働者たちが、飛び交う怒号の中、白い防護服姿の警備員らしき人物を殴りつけながら進む様子も確認できます。
 
同氏は、「ゼロコロナ」政策を推進する中国共産党は、国民にCOVID-19への恐怖心を植え付けていたこともあり、労働者らの怒りがいっそう激しくなったのだろう、とコメントしています。
 


 

警察の催涙ガスに労働者が消火器で応戦

11月23日早朝5時頃に撮影された動画には、催涙ガスで鎮圧に乗り出した警察に対して、労働者らが消火器などを使って応戦する、騒然とした様子が映っています。
 


 
警察の突入を阻止するために労働者が工場のゲートに火を放ち、警察が高圧放水銃を使って消火する様子の映像もライブ配信されています。
 


 

iPhone14 Proの製造・出荷に影響の懸念

の街」と呼ばれる鄭州市の中心部にあるFoxconnの鄭州工場は、iPhone14 Proの約8割の組み立てを担当する、重要な主力拠点です。
 
10月頃から、新型コロナウイルス感染を封じ込めるための厳格なロックダウンが行われており、一部の労働者が寮から逃げ出すなどの問題も発生し、製造能力が大幅に低下しています。
 
Foxconnは、不足する10万人の労働者を確保するために、特別ボーナスなどの好条件を提示して採用活動を行っていました。提示した好条件の効果もあって労働者が殺到しており、11月中にはフル生産が可能になると伝えられたばかりです。
 
は先日、ホリデーシーズンを前に、iPhone14 ProとiPhone14 Pro Maxの製造能力が大幅に低下している、と異例の発表を行なっています。
 
今回の暴動が、鄭州工場の製造能力に影響を及ぼす場合、現在Appleオンラインストアで「5〜6週」と案内されているiPhone14 Proの納期がさらに長期化する可能性もあります。

Quantaの上海工場でも5月と10月に暴動

Appleの主力で、MacBook Proの製造を担当するQuantaの上海工場では、2022年5月と10月にも暴動が起きています
 
Bloombergは、Foxconnの鄭州工場で暴動が起きるのは珍しい、と伝えています。

 
 
Source:Jennifer Zeng 曾錚(@jenniferzeng97)/Twitter, Bloomberg, PhoneArena
(hato)

 
 


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