クルマの性能を証明するモータースポーツの熱さは健在!「東京オートサロン」レポート

「東京オートサロン」はそもそもチューニングカーのお祭り的な性格をもって始まったイベント。2023年も、モータースポーツの雰囲気は濃厚でした。

■【トヨタ】世界ラリー選手権ドライバー監修モデル

たとえば、トヨタのガズーレーシングが発表した、GRヤリスRZ ハイパフォーマンスの(さらなる)スポーツバージョン。

1台は「セバスチャン・オジエ・エディション」。もう1台は「カッレ・ロバンペラ・エディション」。

世界ラリー選手権において、2021年ドライバーズタイトル獲得のオジエ選手と、22年にドライバーズタイトルをものにしたロバンペラ選手の監修だそうです。

マフラーの出し方も異なっていて、どっちも、かなりすごそう。

390Nmの最大トルクと、4WDモードセレクトの内容が、2モデルで異なるってことぐらいしか今はわかりません。

「両選手に合わせた車両セッティングを施したほか、内外装にこだわりを持ってつくり込みました。なお、同モデルの発売時期および車両詳細は今後公開予定です」とはホームページ上の言。

トヨタGRは、WRCにおいてハイブリッドの「ラリー1」を走らせ、24年シーズンも、オジェやロバンペラらが出走します。

おなじ会場には「GR Yaris Rally2コンセプト」も並べられていました。ラリー2とは、FIA世界ラリー選手権の「1600ccターボ+4WD」規定に則したモデル。

いっぽうラリー2は、欧州で人気を博しているラリーカスタマーモータースポーツ車両。

「全日本ラリー選手権に参戦して車両を鍛えるほか、カスタマーモータースポーツチームからのフィードバックを反映して開発を進めます」とガズーレーシングはしています。

■【ホンダ】SUPER GTシリーズ参戦に向けたコンセプトモデル

HONDAは「シビックタイプR-GTコンセプト」を発表。「2024年からのSUPER GTシリーズ参戦に向けてHRCで開発中の車両のコンセプトモデル」です。(HRC=ホンダレーシング)

ベースは言うまでもなく、シビックタイプR。「レース専用車両のデザインの方向性を示すコンセプトモデル」とホンダは説明。

2024年のSUPER GTシリーズGT500クラスへの参戦を目指しているそうです。

■【日産】グプタCOO「GT-Rの集大成」

大きな人気があったのが「日産GT-R」の2024年モデル。スタンダードとNISMO(ニスモ)という、GTとスーパースポーツ、2つの方向性を代表する2モデルが展示されました。

「史上最高のGT-Rともいうべき集大成です」と、プレスカンファレンスの場で、日産自動車のアシュワニ・グプタCOOは、語っていました。

大きな特徴は、各部の空力を見直したことと、ドライブトレインに手を入れたこと。

フロントバンパーの形状変更や新設計のリアウイングなどの採用で、ダウンフォースをさらに増加させているのが、スタンダードとNISMOに共通する特徴。

NISMOではさらに、足回りに手を入れ、、機械式LSDをフロントデフに組み込むとともに、4輪操舵の制御を見なおし、コーナリング性能を高めています。

■【スバル】モータースポーツでクルマの性能を証明

新型「インプレッサ」や限定販売予定の「レヴォーグSTIスポーツ#」を参考出品したSUBARUでは、やはりモータースポーツイメージを強調。

「WRX NBRチャレンジ2023」をはじめ、「WRXラリーチャレンジ2023」「BRZ GT300 2022」など、クルマの性能を証明するのにモータースポーツ活動は重要とイメージさせる展示でした。

■プロショップやゲームコーナーも熱い!

もちろん、個人オーナーのいわゆるプロショップもがんばっていて、さまざまなモータースポーツ用車両を展示。熱いショーでした。

<文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中

 

 

【関連記事】
◆過去の名車から最新モデルまで一堂に会す「ウニベルソ・フェラーリ」に「プロサングエ」も初お目見え
◆受注期間限定の記念モデル!ホンダ「CB1300 SUPER FOUR SP 30th Anniversary」【青木タカオの二輪語ルシス】 
◆『頭文字D』で人気復活!"シルエイティ"のベースとなった日産「180SX」【一代限りの名車図鑑】


Amazonベストセラー

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA