4キャリアの「携帯以外」サービス、楽天ユーザーは利用に積極的。利用数・利用意向で最多


 
4大携帯が提供する、以外のサービスの利用状況に関する調査結果をMMD研究所が発表しました。利用キャリアが提供する携帯電話以外のサービスを利用している割合は7割強で、平均利用数は2.7個でした。キャリア別では、楽天モバイルユーザーが携帯電話以外のサービス利用数、利用を増やしたい割合ともに高く「楽天経済圏」の強さが見えてきます。

携帯キャリアの携帯以外のサービス、73.9%が利用

MMD研究所の「大手4キャリアの関連サービス利用実態調査」は、18歳〜69歳の男女2,000人(NTTドコモ、、ソフトバンク、楽天モバイルの4キャリア利用者各500人)を対象として、2023年1月27日~1月30日の期間、インターネットで実施されました。
 
契約しているキャリアが提供する携帯電話以外のサービスの利用数は、携帯電話以外のサービスを利用していない「0個」が17.0%で、73.9%の回答者が1個以上のサービスを利用しています。利用しているサービス数の平均は2.7個でした。
 
MMD研究所 「大手4キャリアの関連サービス利用実態調査」
 
契約キャリア別に利用サービス数をみると、携帯電話以外のサービスを利用している割合は、楽天モバイルユーザーが86.2%で最も高く、以下ドコモユーザーが71.6%、ソフトバンクユーザーが71.2%、auユーザーが66.6%の順でした。
 
利用サービス数は楽天モバイルユーザーが平均4.2個でトップ、以下ソフトバンクユーザーが平均2.3個、ドコモユーザーとauユーザーが平均2.0個と続いています。

利用が多いのは「ポイント」「決済」「カード」

携帯電話以外のサービスを1個以上利用している回答者が利用しているサービスの種類(複数回答可)を聞いた結果が以下のグラフです。
 
利用者が最も多かったサービスは「ポイント」の71.1%、以下「QR・バーコード」の43.7%、「クレジットカード」の34.8%などと続いています。
 
MMD研究所 「大手4キャリアの関連サービス利用実態調査」
 

携帯以外のサービス利用の理由は「ポイント」

携帯電話以外のサービスを1個以上利用している回答者に、携帯電話以外のサービスを利用する理由(複数回答可)として、最も多かったのは「まとめるとポイントが貯めやすいから」で29.6%でした。
 
以下、「ポイント獲得を意識しなくても、ポイントが貯まるから」が26.3%、「ポイントを余らせることなく使用できるから」が21.2%と、ポイントの貯めやすさ・利用しやすさに関連する理由がトップ3を占めています。
 
MMD研究所 「大手4キャリアの関連サービス利用実態調査」
 

楽天ユーザー、サービス利用に積極的

回答者全員に、携帯電話以外のサービスの利用数を増やしたいかを尋ねたところ、「増やしたい」「やや増やしたい」を合わせた割合が最も高かったのは楽天モバイルユーザーの32.8%でした。
 
以下、ドコモユーザーが2.0%、ソフトバンクユーザーが20.0%、auユーザーが18.8%と続きました。
 
楽天モバイルユーザーは、他キャリアユーザーと比べて利用サービスを「増やしたい」割合が高く、「減らしたい」割合が低いのが特徴的です。
 
MMD研究所 「大手4キャリアの関連サービス利用実態調査」
 

際立つ「楽天経済圏」の強さ

今回の調査結果から、各キャリアの携帯電話以外のサービスとして最も利用率が高いポイントサービスが、各キャリアの囲い込み戦略上、重要な役割を担っていることが分かります。
 
各キャリアは、2019年の電気通信事業法改正により「2年縛り」が禁止され、SIMロックも原則禁止されたことで、携帯電話ユーザーは契約キャリアを変更しやすくなったのに対応し、ポイントサービスやQR・バーコード決済などのサービスによる顧客囲い込みを強化しています。
 
楽天モバイルは携帯キャリアとしては最後発ですが、ユーザーは携帯電話以外のサービス利用数が多く、利用サービスを「増やしたい」との回答割合も高く、ポイントを軸にした「楽天経済圏」と呼ばれるエコシステムが有効にしているようです。

 
 
Source:MMD研究所
(hato)


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