【5万円以下で買えるチューナーレス4Kテレビ①】
「地デジよりYouTubeやNetflix、PrimeVideoばかり見ている」という層から人気を集める「チューナーレステレビ」。テレビ放送用のチューナーを搭載していない仕様が「ネット動画視聴にはこれで十分」「NHK受信料を徴収される心配がない」とさまざまな人の支持を受けて大ヒットが続いています。
そんなチューナーレステレビを大特集。5万円以下で購入できる4Kかつネット動画対応の50/43V型のチューナーレステレビ4製品に、同価格帯でチューナー搭載の43V型4Kテレビを加えた5機種を一気に並べて、オーディオ・ビジュアルライターの折原一也さんが全5回で徹底比較していきます。
今回、検証にあたり揃えたのはこちら。
ドン・キホーテ「TSM-5001U4K」(店舗上限価格:3万8280円)
ゲオ「WIS AX-MSK50」(直販価格:3万8280円)
イオン「ORION AEUD-50D」(直販価格:4万3780円)
エディオン「TCL 43P63E」(直販価格:4万9800円)
ハイセンス「43A6H」(実勢価格:4万7300円前後 ※チューナー付き)
この5機種をさまざまな角度から検証していきます。
第1回 機種紹介・基本スペック編
第2回 ネット動画・レスポンス編
第3回 画質比較・ゲーム遅延編
第4回 音質比較・サウンド機能編
第5回 まとめ・総合評価編
第1回となる今回は、機種紹介と基本スペックです。
▲左下から反時計周りにドンキ、ゲオ(WIS)、イオン(ORION)、ハイセンス、エディオン(TCL)。左上は参考用のREGZAの65V型有機ELテレビ
1. ドン・キホーテ「TSM-5001U4K」
チューナーレステレビのブーム火付け役がディスカウントストアのドン・キホーテのプライベートブランド・情熱価格です(以下、“ドンキ”と表記)。2022年8月に発売した“Android TV機能搭載 4Kチューナーレス スマートTV”は、4Kモデルを50/43V型の2サイズで展開していて、今回は50V型モデルの「TSM-5001U4K」(店舗上限価格:3万8280円)をレビューしていきます。
▲ドンキの50V型モデル「TSM-5001U4K」
Android TV 11搭載のチューナーレス仕様で、YouTube、Netflix、プライム・ビデオなどのネット動画、Google Playストアによるアプリ導入、Googleアシスタントによる音声入力に対応します。ネット接続は2.4/5GHzのWi-Fiと有線LAN接続。4K液晶パネル搭載で、公式には記載はありませんがVAパネル採用のようです(筆者調べ)。スピーカー出力の記載はありません。
▲背面端子。HDMIは3系統でARC対応。アナログ入力、光デジタル、ヘッドホンジャックも搭載
▲数字キー搭載でサイズ大きめの付属リモコン。チューナーレスではチャンネルボタンは必要度低め
2. ゲオのWIS「AX-MSK50」
レンタルビデオやゲーム販売のチェーン店で有名なゲオ(GEO)も、今や自社ブランドを持ちデジタルガジェットの人気ブランドです。2022年7月にASTEXブランドで“チューナーレススマートテレビ”「AX-MSK50」を発売。4Kモデルを50/43V型の2サイズ展開で、今回は50V型モデルの「AX-MSK50」(同社直販価格:3万8280円)をレビューしていきます。
▲ゲオによる50V型モデル「AX-MSK50」
Android TV 11搭載のチューナーレステレビで、YouTube、Netflix、プライム・ビデオ対応。もちろんGooglePlayストアも利用できます。Googleアシスタントによる音声入力、Wi-Fiは2.4GHzのみで有線LANにも対応。4K液晶パネル搭載でVAパネルを採用しています。内蔵スピーカーは10Wx2で、Dolby Audioにも対応します。
▲背面端子。HDMIは3系統でARC対応。アナログ入力、光デジタル、ヘッドホンジャックも搭載
▲付属リモコン。数字キー搭載で早送り戻しが上下になっている特徴的なデザイン
3. イオンのORION「AEUD-50D」
大手スーパーのイオンが2022年11月に発売したチューナーレステレビが“ORION チューナーレススマートテレビ”「AEUD-50D」です。名前の通りオリオン製の製品で、今回はオリオンから自社ブランド版「SAUD501」とイオン版「AEUD-50D」が全く同一と確認を取った上で「SAUD501」でチェックしていきます。昨年&GPで取材した機種ですね。4Kモデルを50/43V型の2サイズで展開していて、50V型モデルの「AEUD-50D」(イオン直販価格:4万3780円)をレビューします。
▲イオンの50V型モデル「AEUD-50D」
内容はオリオン版と全く同じでAndroid TV 11搭載。YouTube、Netflix、プライム・ビデオ、そしてGoogle Playストアに対応。Googleアシスタントによる音声入力にも対応します。Wi-Fiは2.4/5GHzと有線LAN。4K液晶はVAパネル(筆者調べ)で、Dolby Visionに対応し、内蔵スピーカーは10Wx2でDolby Audio対応です。
▲背面端子。HDMIは4系統と最多でARC/eARC対応。アナログ入力、光デジタル、ヘッドホンジャックも搭載
▲ボタンを絞り込んだリモコン。外部入力切り替えのダイレクトボタンがないところは注意
4. エディオンのTCL「43P63E」
大手家電量販店のエディオンがTCLと共同開発したモデルが“Google TV搭載4Kチューナーレステレビ”。製品ラインナップは50/43V型の2サイズ展開で、今回は43V型「43P63E」(エディオン直販価格:4万9800円)をレビューしていきます。
▲エディオンの43V型モデル「43P63E」
エディオンで発売しているチューナーレステレビですが、中身は中国発の世界的なテレビ大手TCLが手掛けていて、機能面では最先端。本機のみAndroid TVよりもUIデザインの新しいGoogle TV 11を採用。もちろん、YouTube、Netflix、プライム・ビデオ、そしてGoogle Playストア、Googleアシスタントと対応いった機能面は一緒です。Wi-Fiは2.4/5GHzと有線LANに対応し、4K液晶はVAパネル(筆者調べ)でDolbyVision対応。スピーカースペックは9.5Wx2で、Dolby Atmosまで対応しています。
▲背面端子。HDMIは3系統でARC/eARC対応。アナログ入力(要変換)、光デジタル、ヘッドホンジャックも搭載
▲細長い付属リモコン。数字ボタンなし、再生ボタンありなどチューナーレステレビ用に合理化されたデザイン
5. ハイセンス「43A6H」
チューナーレステレビと同価格帯で購入できる4Kチューナー搭載のスマートテレビとして用意したのがハイセンス「43A6H」です。大手メーカー製品らしくA6Hシリーズとして75/65/55/50/43V型の5サイズを展開していますが、今回は5万円以下の条件に合致する43V型モデル「43A6H」(実勢価格:4万7300円前後)を比較対象として用意しました。
▲ハイセンスの43V型モデル「43A6H」
東芝の薄型テレビ事業を買収して日本市場に本格参入したハイセンスの最もお手頃な機種となる「43A6H」。日本向けに地デジ/BS/4Kチューナー搭載を搭載しています。番組表などのUIはレグザとほぼ共通ですが、ネット接続関連は独自のVIDAA4.0プラットフォームを採用。YouTube、Netflix、プライム・ビデオなど主要ネット動画対応ですが、Android TVと互換性はなくアプリ導入できるストアはナシ。音声操作の機能に対応していない点もチューナーレステレビ勢との違いです。Wi-Fiは2.4/5GHzと有線LANに対応。4K液晶は視野角の広いADSパネルというところもポイント。内蔵スピーカーは7Wx2です。
▲背面端子。HDMIは3系統でARC対応。アナログ入力(要変換)、光デジタル、ヘッドホンジャックも搭載
▲地デジなどテレビ操作も含めたフルサイズのリモコン。必要なボタンがひと通り揃う点もスタンダード
* * *
以上、チューナーレステレビ4+1機種で検証をスタート。次回、第二回ではネット動画・レスポンス編をお届けします。
<取材・文/折原一也>
折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/515302/
- Source:&GP
- Author:&GP
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