AirTagが米・麻薬取締局によりトラッカーとして使用〜あやしい小包を追跡

AirTag
 
の紛失防止タグが、元恋人からストーキングのために使用されるなど、想定外の使われ方をする例は過去にも多々ありましたが、当局により犯罪者を割り出すためのトラッカーとして使われた事例が報告されています。

AirTagが監視技術として使用し始められた?

米メディアForbesが伝えたところによれば、昨年5月、中国上海市から米国へと送られた荷物の中に、粉をタブレットにするためのピルプレスという専用機器や、錠剤に色付けするための染料が含まれているのを国境警察が発見したとのことです。通常ならばその場で押収となるところですが、これらの物資は違法薬物の生産者へと最終的に渡ると見た米麻薬取締局(DEA)の捜査官が、AirTagを小包の中に埋め込み、追跡を試みたそうです。
 
Forbesいわく、これはAirTagが連邦当局によって監視技術として使用された最初の事例の可能性があるとのことです。

AirTagが使用された理由とは

アリゾナ州の司法長官事務所の刑事を最近退官したブレイディ・ウィルキンス氏によれば、DEAがAirTagを使用した理由のひとつとして、警察が現在使用するGPSデバイスの信頼性の低さが考えられるとのことです。
 
加えて、追跡技術への対応が迅速な被疑者たちにとって、AirTagは(今のところ)気づかれにくいのも、Appleの技術が使われた理由だそうです。
 
ただし、AppleもAirTagのアンチストーキング機能の拡充を図っているため、同デバイスを監視技術として使用するのも容易ではないだろう、とForbesは付け加えています。

ピルプレスの受取人は起訴されたとの記録

問題のピルプレスの受取人は、連邦裁判所から起訴された記録は残っていないものの、州から起訴されたことがわかっています。
 
逮捕状には、AirTagを使用した理由として、「ピルプレスの正確な位置情報により、捜査当局は、そのような個人が薬物および/または薬物犯罪収益を保管する場所、規制薬物を入手する場所、他に流通する場所に関する証拠を得ることができます」とだけ記されていたことが、Forbesの調査で明らかになっています。

AirTagへの対応はさまざま

AirTagの使い方のひとつとして、機内預け入れ荷物のトラッキングが挙げられますが、同デバイスが登場して間もないころ、一部の航空会社はセキュリティ上の理由でAirTagの荷物への埋め込みを禁止すると発表しました。
 
その後報道内容は撤回され、その航空会社はAirTagの使用を公式に認めるにいたったという経緯があります。
 
AirTagは世界中に散りばめられたAppleデバイスにより支えられる「探す」ネットワークにより位置情報がわかる仕組みとなっており、一部の国や地域ではネットワークがサポートされていことがあるため、使用の際には注意が必要です。
 
 
Source:Forbes
Photo:Apple
(lexi)


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