iTunes Music Store、20歳の誕生日を迎える

itunes music store 20周年
 
オンラインでの音楽購入を世に広めるきっかけとなった、iTunes Music Storeが20周年を迎えました。

iPodの発表に合わせて登場

iTunes Music Storeが世に登場したのは、2003年4月28日(現地時間)です。音楽プレイヤーとしては以前から存在していましたが、iPodがこの一週間前に発表されたこともあり、音楽を購入できるソフトウェアとしての役割も新たに担うようになりました。
 
PCで音楽を管理するにあたって、当時は購入したCDから個人利用を目的としてリッピングするのが一般的でしたが、ニュースサイトMacRumorsも鋭く指摘するように、WinMXやLimeWireといったP2Pツールで違法に楽曲をダウンロードする向きもあったのは事実です。それだけにiTuneで楽曲を販売する試みは、大きな驚きを持って受け止められました。

レコード会社もこれほどの成功は想定外だった

楽曲データをオンラインストアで購入する理由なんてない――そんな冷めた見方をあざ笑うかのように、iTune Music Storeは登場するや否や大成功を収めます。
 
「当初、iTunes Music Storeで最初の月に100万曲売れれば成功だという気持ちでいました」とは、当時のUniversal Musicで最高経営責任者(CEO)を務めていたダグ・モリス氏の弁です。「それを一週間で達成してしまうということは、我々も予想しなかった大成功です」
 
もちろん、驚いたのはレコード会社だけではありません。スティーブ・ジョブズCEOも「我々は一週間を経ずにあらゆる記録を塗り替え、世界最大のオンライン音楽配信会社になりました」と述べ、「はデジタル音楽時代にふさわしい初の完全なソリューションを作った」と喜びをあらわにしました。

「購入」から「ストリーミング」へ

その後時代は移り変わり、楽曲は個別に購入するものではなく、オンラインでストリーミングするものへと変化しました。
 
今ではすっかりApple Musicを始めとしたストリーミング配信が主流となっています。macOSではiTunes Storeも「ミュージック」内に統合され(には「iTunes Store」が存在します)、役目を終えた感すらあります。
 
ですが、iTunes Music Storeがあってこそ、ユーザーと音楽コンテンツとの関係が大きく変化したのは間違いありません。筆者もずっと探していた楽曲が奇跡的にiTunes Store上に存在したおかげで、視聴することができた体験が過去に何度もありました。次の20年は一体、どんなAppleの音楽サービスがユーザーを待ち受けているのでしょうか。
 
 
Source:Apple,MacRumors
(kihachi)


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