どちらもライカ監修レンズ搭載!「AQUOS R8」と「AQUOS R8 pro」の違いをチェック

シャープが、今夏に発売するスマートフォン3機種を発表しました。ライカ監修のカメラを搭載するフラッグシップ第3弾「AQUOS R8 pro」と、同じくライカ監修のカメラを搭載しつつ、幅広いユーザーをターゲットとする「AQUOS R8」、そして、環境にも配慮されたベーシックモデル「AQUOS wish3」です。

AQUOS R8 proはドコモ(7月以降発売)とソフトバンク(7月上旬以降発売)、AQUOS R8はドコモ(7月下旬以降発売)が取り扱います。AQUOS wish3はドコモ(9月以降発売)、ワイモバイル(7月上旬以降発売)、ソフトバンク(法人向け/8月上旬以降)、楽天モバイル(7月上旬以降発売)が取り扱います。

▲5月9日に、発表に先がけてメディア向けの事前説明会が開催された。シャープ 通信事業本部 パーソナル通信事業本部 事業部長の中江優晃氏が新製品を発表した

ハイエンドの「AQUOS R」シリーズは、AQUOS R8 proとAQUOS R8の2モデル展開に。シャープによると、前モデルの「AQUOS R7」を後継するのはAQUOS R8 proで、AQUOS R8は、proよりもワンランク下に位置づけられる新しいモデルとのこと。両モデルの違いについて解説します。

 

■1インチセンサー搭載「AQUOS R8 pro」は撮影性能がさらに進化

AQUOS R8 proは、前モデルと同じく、ライカと共同開発した「ズミクロン」レンズと、スマホとしては最大級の1インチのイメージセンサーを搭載。そして、新たに600種類以上の光源を判定する「14chスペクトルセンサー」を新搭載。朝日や夕焼け、室内照明など、さまざまな環境で、見たままに近い色と明るさで撮影できるように進化しています。

▲背面に1インチセンサーのカメラを搭載

▲14chスペクトルセンサーの搭載により、ナチュラルな色のままで写るように進化

AIによる被写体判定の精度が向上し、日の出と日の入りを別のものとして認識し、料理とは別にケーキなどのスイーツを認識するなど、より細分化した撮影設定が行われるように進化。さらに、「ナイト」モードには「星空」と「花火」の専用モードが追加されています。例えば「花火モード」では、明るさや露光時間を調整したりすることなく、シャッターチャンスと思った瞬間にタップするだけで、理想的な写真が撮れるようにチューニングされています。

▲ナイトモードに星空と花火の専用モードを追加

ペット(犬と猫)を認識する専用のAIエンジンも搭載。素早く動き回るペットを追尾し、瞳オートフォーカスにより、いきいきとした表情を写せる趣向。美しい毛並みを強調させたり、逆にふんわりとしたイメージで写したりもできます。

▲ポートレートモードでペットを撮ると、背景ボケだけでなく、毛並みの写り具合も調整できる

背面のカメラ部は、前モデルよりも広い円でデザインされています。内部の熱をここから逃す仕組みで、前モデルに比べて大幅な放熱性能を実現しているそうです。

▲カメラリングから熱を逃す仕組みを導入

▲CPUによる発熱の制御技術もあり、前モデルに比べて、撮影時やゲームをする際に背面が熱くなりにくくなっている

市販のレンズフィルターを取り付けるためのケースやアダプターも発売されます。減光フィルターやクロスフィルター、ソフトフィルターなどを取り付けて、一眼カメラさながらの一歩進んだ撮影も楽しめる趣向。

▲左はスマホケース、右はアダプターを装着して、レンズを取り付けた状態

プロセッサーは、今季最高峰といえるSnapdragon 8 Gen 2(最大3.18GHz)。RAMは12GBで、ROMは256GB。約6.6インチの有機ELディスプレイ(Pro IGZO OLED)は、1〜240Hzの可変駆動に対応し、なめらかな画質と省電力を両立させています。

価格はまだ発表されていませんが、前モデルのAQUOS 7(ドコモ版は19万8000円、ソフトバンク版は18万9360円)と同等になると予測されます。

 

■ライカ監修カメラを気軽に楽しめる「AQUOS R8」はproとどこが違う?

AQUOS R8は、機種名からはAQUOS R7の後継と思いがちですが、効率性を重視して新たに開発されたモデルなので注意が必要です。まず、AQUOS R8 proとAQUOS R8のスペックの違いを押さえておきましょう。

▲左がAQUOS R8、右がAQUOS R8 pro

<AQUOS R8 pro>
ディスプレイ:約6.6インチ(1260×2730)
アウトカメラ:メイン(約4720万画素/F値1.9)+測距用センサー(約190万画素)
インカメラ:約1260万画素/F値2.3
RAM/ROM:12GB/256GB
バッテリー容量:5000mAh
防水/防塵/耐衝撃:IPX5・IPX8/IP6X/ー
生体認証/顔認証、指紋認証(3D超音波指紋センサー)
5G対応/Sub6+ミリ波

<AQUOS R8>
ディスプレイ:約6.4インチ(1080×2340)
アウトカメラ:標準(約5030万画素/F値1.9)+広角(約1300万画素/F値2.3)
インカメラ:約800万画素/F値2.0
RAM/ROM:8GB/256GB
バッテリー容量:4570mAh
防水/防塵/耐衝撃:IPX5・IPX8/IP6X/MIL-STD-810G
生体認証/顔認証(マスク対応)、指紋認証
5G対応/Sub6

▲AQUOS R8のカラバリは2色

AQUOS R8のプロセッサーは、proと同じSnapdragon 8 Gen 2を採用。RAMは少なめですが、ハイエンドモデルとして必要十分なスペックを備えています。なお、両モデルともにnanoSIM+eSIMのデュアルSIMにも対応しています。

両モデルの最大の差分は、サイズ感とカメラ。AQUOS R8は、proよりもひと回り小さい約6.4インチのPro IGZO OLEDを搭載。横幅が細く、片手で操作しやすそうな印象を受けました。重さは170g台に抑えられる見通しです。

▲ハイエンドのわりには軽く、軽快に操作できそうな印象

カメラはライカが監修した「ヘクトール」レンズを採用。センサーサイズは1/1.55インチで、AQUOS R8 proよりは小さいものの、昨今のハイエンドスマホでは順当といえるサイズ。proに新たに追加された14chスペクトルセンサーは、AQUOS R8には搭載されていませんが、進化したAIエンジンを搭載し、星空モード、花火モード、ペットモードなどは利用可能。proに比べるとカメラリングは小さめですが、proと同じように、そこから放熱する設計になっています。

AQUOS R8の価格はまだ発表されていませんが、AQUOS R8よりはかなり安くなりそうなので、コスパを重視する人もチェックすべきでしょう。

 

■ベーシックモデル「AQUOS wish3」も発表

スマートフォンAQUOSは「AQUOS R」「AQUOS sense」「AQUOS wish」の3シリーズで展開されていますが、「AQUOS wish」は、最もスペックが控えめで、価格も安いシリーズ。されど、再生素材を用いて製造され、多くの人に親しまれるデザインになっていることも特徴。コンパクトで操作しやういことも利点です。

▲AQUOS wish3のカラバリは3色

最新のAQUOS wish3は、約5.7インチの液晶ディスプレイを搭載し、重さは約162g(暫定値)。再生プラスチックの使用率を、前モデルの約35%から約60%に向上。さらに、カメラ周辺や一部の内部パーツにも再生材が使われているとのこと。されど、デザインにチープさは感じられず、防水・防塵・耐衝撃性能も備えています。

▲ディスプレイは液晶だが、鮮明な画質で、視認性に支障はなさそう

▲背面パネルはサラサラとした手触り

▲ドコモ版とソフトバンク版(法人向け)には指紋センサーを搭載(上)。ワイモバイル版と楽天モバイル版は指紋センサーはなく顔認証のみ

新たな機能として、子ども向けの「ジュニアモード」を搭載。親が使い過ぎを防止するように設定したり、電源キーを複数回押すことで緊急通報ができたり、子どもが安心して使える機能を備えています。前モデルから引き続き、スマホ初心者やシニア向けの「かんたんモード」にも切り替え可能。高齢の親に持たせるスマホとしても重宝しそうです。

▲左が「ジュニアモード」、右が「かんたんモード」を設定した画面

>> シャープ「AQUOSスマホ」

 

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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