TSMCアリゾナ工場、4nmチップ生産開始を2025年まで延期〜人材不足が原因

TSMCロゴ
 
AppleサプライヤーであるTSMCは現地時間2023年7月20日、米アリゾナ州の工場における4ナノメートル(nm)プロセスでの半導体生産の開始時期を、当初計画していた2024年ではなく、2025年まで延期すると発表しました。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. TSMCがアリゾナ工場での4nmプロセス半導体製造開始時期を遅らせると発表した。
2. 当初は2024年製造開始予定だったが、2025年へと延期。
3. Appleのチップ調達計画にも影響を与える可能性。

人材不足とコストの高さが理由

TSMCによると、人材の不足と、アメリカで生産することによるコストの高さが生産開始を遅らせる決断に至った理由であるとのことです。
 
TSMCはアリゾナ工場で4nmプロセスでのチップ生産を行うには、一時的に優秀な技術者を台湾から招聘する必要が生じており、2025年までは4nmプロセスでの半導体生産に着手できないと判断したようです。

生産開始遅延はAppleの計画にも影響?

Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は2022年11月に、iPhoneなどのAppleデバイス用として、TSMCアリゾナ工場で生産されたチップを購入すると明言していました。
 
TSMCアリゾナ工場における4nmプロセスでの半導体生産開始の遅れは、Appleの調達計画にも影響を与えることになりそうです。
 

またTSMCはアリゾナ州に、現在の第1工場に加え第2工場を建設、第2工場では2026年より3nmプロセスでの半導体製造を行うと発表していました。

 
 
Source:Bloomberg,MacRumors
(lunatic)


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