シャープがミドルクラスのスマートフォン「AQUOS sense8」を発表しました。発売は今秋以降で、ドコモ、au、楽天モバイル、UQモバイル、J:COMモバイルが取り扱います。また、シャープ直販のオープンマーケットモデルの発売も決まっています。さらに、台湾、インドネシアでの発売も予定されており、シャープの自信を窺えるモデルです。
「AQUOS sense」シリーズは、2017年に初号機が発売されて以来、ヒットを続けているシャープの超売れ筋。ミドルクラスながらワンランク上の機能を備えていることも特徴で、昨年発売された前モデル「AQUOS sense7」では、カメラに1/1.55インチの大型センサーを搭載。ミドルクラスではトップクラスと呼べそうなカメラ性能を実現していました。AQUOS sense8は、その正常進化モデルという印象です。
▲発表に先駆けて開催された説明会では、AQUOS senseの歴代モデルも展示されていた
メディア向けに開催された説明会で、いち早くAQUOS sense8に触れることができました。筆者が注目した進化ポイントを中心に紹介します。
■スリム&軽量ボディで、指紋認証もしやすくなった
デザインは前モデルを継承。約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載し、美しいアルミのユニボディで仕上がっています。横幅は約71mmで、重さは約159g。片手でも操作しやすいサイズ感です。
▲約6.1インチの有機ELディスプレイを搭載。画面解像度は2432×1080ドット
▲サイドフレームから背面パネルはアルミ。背面の上部中央に約5030万画素のメインカメラを配置
▲カラバリは左からライトカッパー、ペールグリーン、コバルトブラックの3色
前モデルでは左側面に独立した指紋センサーが搭載されていましたが、AQUOS sense8では電源ボタンと指紋センサーが一体化。より操作しやすいレイアウトになっています。
▲右側面に音量ボタンと指紋センサーを兼ねた電源ボタンを搭載。Androidスマホとしてベーシックな配置で操作しやすい
▲上部にSIMスロットを搭載。eSIMにも対応。内部ストレージは128GBで、microSD(最大1TB)も装着可能
▲底部にUSB Type-C接続口とイヤホンジャックを搭載。内蔵スピーカーはモノラル
■リフレッシュレートは実質最大180Hzに
ディスプレイは、前モデルと同じ「IGZO OLED」ですが、リフレッシュレートは60Hzから90Hzへと向上。さらに、画面更新の間に黒画面を挿入し、実質的には180Hz相当になるとのこと。素早いスクロール操作でも、残像感の少ない滑らかな画質で表示され、ゲームを楽しむにも有利なディスプレイになったと言えるでしょう。
▲毎秒90回更新される画面の間に黒画面を挿入することで最大180Hzの高リフレッシュレートを実現
▲ナチュラルな色味のままでブルーライトを低減する新技術も採用
プロセッサーはSnapdragon 6シリーズの最新版、Snapdragon 6 Gen 1(最大2.2GHz)を採用。ミドルクラスとしては十分な6GBのRAMを搭載しており、毎日のようにオンラインゲームをしたり、オリジナルの動画を編集したりするヘビーユーザーを除けば、操作性に不満を感じることはなさそうです。
▲前モデルの「Snapdragon 695 5G」から進化した「Snapdragon 6 Gen 1」を採用
■カメラは画質を向上させて、超便利な片手撮影UIも搭載
背面カメラは、前モデルと同じ標準(約5030万画素/F値1.9)+広角(約800万画素/F2.0)の2眼で、標準カメラには、1/1.55インチの大型センサーが採用されています。デザインに変更はなく、基本スペックも共通していますが、撮影画質は大きく進化しているとのこと。標準カメラが光学式手ブレ補正に対応し、最新の画質エンジン「ProPix5」を搭載。これにより、非圧縮のRAWデータを複数枚撮影して合成するHDR撮影に対応。説明会で、AQUOS sense8のカメラで撮った写真を見せてもらいましたが、撮影画質はAQUOS R8などのハイエンドモデルに近づいたように感じました。
▲標準(約5030万画素)+広角(約800万画素)のデュアルレンズカメラを搭載。なお、標準は焦点距離23mm相当(広角)、広角は焦点距離15mm相当(超広角)で撮影できる
▲望遠カメラは搭載していないが、1倍は4つの画素を結合させて高感度モードで撮影でき、2倍では画素の結合が解除されて高精細モードで撮影される仕組み。つまり、光学2倍ズーム相当の画質で撮影できる
▲細部まで明瞭に撮影でき、画質は前モデルからワンランク上がった印象
▲フロントカメラは約800万画素
カメラアプリのUIもリニューアル。便利だと思ったのは「片手撮影UI」。シャッターアイコンを長押しして移動させることができ、片手で持った状態で、押しやすい位置でシャッターが切れる仕組み。ありそうでなかった機能で、スマホを逆さまにしてローアングルで撮ったりする場合にも重宝しそうです。
▲このようにシャッターのアイコンを自分がタップしやすい場所にまで動かして撮影できる
■大容量バッテリーを搭載。ヘビーに使っても2日持つかも!?
AQUOS sense8は、実は前モデルから1gだけ重くなっているのですが、バッテリーは4570mAhから5000mAhへと増量されています。使い方にもよりますが、2日間の連続使用を見込め、動画は約39時間続けて再生できるそう。電池持ちには期待していいでしょう。また、充電時のバッテリーへの負荷を軽減する「インテリジェントチャージ」によって、3年使い続けても電池残量90%を見込めます。
▲1日に10時間使ったとしても、電池は2日間持つとのこと
▲説明会の会場では、前モデルのAQUOS sense7との電池持ちの比較が実演展示されていた
もちろん防水・防塵に対応で、MIL規格に準拠する耐衝撃性能も備えています。OSのバージョンアップは最大3回、セキュリティアップデートは最大5年を保証しているので、長く使い続けたい人にも安心。多くの人にとって安全な選択肢となりそうなスマホです。
<取材・文/村元正剛(ゴーズ)>
村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。
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- Original:https://www.goodspress.jp/news/559285/
- Source:&GP
- Author:&GP
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