PRODRONE、無人ヘリの飛行を“バイオエタノール燃料のみ”で実現。ペイロードなしで1時間以上の飛行に成功

近年、日本で“エコ燃料”として注目されているバイオエタノール、ETBE、バイオディーゼル燃料(BDF)。これらの燃料は、すでに輸送用燃料として利用されており、今後も化石燃料の代わりとして活用が広がると期待されている。

そんななか、産業用ドローンを開発・製造している株式会社プロドローン(以下、PRODRONE)は、カーボンニュートラルな社会の実現に向けた取り組みとして、無人ヘリコプター「PDH-GS120」を“バイオエタノール燃料のみ”で飛行させることに成功した。

ペイロードなしで1時間以上の飛行に成功

今回PRODRONEは、エンジン内部を見直し、PDH-GS120の日本製の純度99.8%のバイオエタノールのみを燃料(*1)として飛行させることに成功。

品質上、酒と全く変わらないとされる燃料を活用した今回の飛行では、通常のガソリンより燃費が低下するものの、ペイロードなしの状態で1時間以上の飛行に成功し、飛行時の静粛性が向上したとのこと。

今後もPRODRONEは、カーボンニュートラルな社会の実現に向け、無人ヘリコプター・ドローンで社会課題・地域課題の解決に資する開発を行う方針だ。

*1…ガソリンスタンドで販売されるバイオ燃料(ガソリン)は、ガソリンにバイオエタノール(数%~数十%)を混合している

長距離・長時間の運用を実現する「PDH-GS120」

PDH-GS120は、120ccエンジンとヘリコプター専用フライトコントローラを採用した無人ヘリコプター型ドローンだ。

同製品は大容量の燃料タンク搭載により、2時間を超えるフライトを実現。シングルローター特有の高い飛行性能と耐風性能はそのままに、オートフライトに対応する。

長距離運用時に課題となる、“地域による天候差”も余裕をもって対応することが可能だ。災害発生時の物資輸送や被害の調査や状況確認の際、強風下でのフライトにて強みを発揮するという。

専用フライトコントローラーも搭載しており、マルチコプターよりも複雑な制御が必要なシングルコプターで、離着陸も含めた自動航行を実現。高い運動性能を活かした、海上艦船への離着陸も実現している。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000014359.html

「PDH-GS120」製品ページ:https://www.prodrone.com/jp/products/pdh-gs120/

(文・Haruka Isobe)


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