インドといえばヨガやアーユルヴェーダなど、心身の健康に関して高い意識を持つ文化が特徴的だ。日本でもインドの健康的な文化を生活に取り入れるファンは多い。
データリソースの調査レポートによれば、今、中産階級が増加し、可処分所得が増加しているインドでは、フィットネスやウェルネスにお金を使う人が増えているという。
同資料では、インドは人口規模が大きいため、オンライン・フィットネス・サービスに対応できる市場はかなり大きいとみている。またBonafide Research社の調査レポート「インドオンラインフィットネス市場の概要、2028年」では、インドのオンラインフィットネス市場は2023年から2028年にかけて年平均成長率60%以上で成長すると予測されていることにも言及している。
2016年設立のインド企業cult.fit(旧:cure.fit)は「健康とフィットネスを身近なものにすること」を使命に、モバイルアプリを通じてフィットネス・メンタルウェルネス・ヘルスケアなどのサービスを提供している。
同社では、1つのメンバーシップで“あらゆるフィットネス・ニーズに対応できるサービス”を展開。近年、米国フィットネスチェーンであるGOLD’S GYMのインド事業を買収し、世界からも注目を集めている。
運動から心のケアまで健康を総合的にサポート
cult.fitは「フィットネス」「メンタルウェルネス」「ヘルスケア」などのサービスを提供。同社のコンテンツはオンラインで自宅などから取り組むこともできるため、フィットネスへのハードルを下げるとともに、ワールドクラスのフィットネス体験を身近で楽しめることを掲げている。これらはアプリやウェブサイトからボタンをクリックするだけで、クラスを予約したり、ワークアウトビデオをフォローしたりすることができるという。フィットネス:フィットネス分野では、筋力トレーニングや有酸素運動からヨガやダンスまで、さまざまなワークアウトクラスを提供。利用者は施設でのオフライン指導のほか、アプリを通じた自宅でのライブ(オンデマンド)トレーニングを選択可能。栄養指導も受けられるため、健康的な食生活を身につけたい人にも最適だ。
メンタルウェルネス:メンタルウェルネス分野では、ヨガや瞑想のプログラムを用意。利用者の心の健康やストレスマネジメントを促進する。
ヘルスケア:ヘルスケア分野では、バーチャルおよび対面での診察、診断、予防検診へのアクセスをユーザーに提供している。ユーザーはオンライン上で診察や診断の予約をして、内科医、小児科医、理学療法士、整形外科医、メディカルコーチやライフスタイルコーチに相談できる。
インドの予防医療と総合的な健康を促進
cult.fitのホリスティックなアプローチは、インドのウェルネス・エコシステムに大きな影響を与え続けている。フィットネス、メンタルウェルネス、ヘルスケアを単一のプラットフォームに統合することで、cult.fitは個人の健康的なライフスタイルの追求を簡素化し、予防医療と総合的な健康を促進している。
前述の調査レポートでは、インドでは手頃な価格のスマートフォンが入手可能であり、スマートフォンの所有率が高いことも後押しし、オンライン・フィットネス・プロバイダーにとって有利なターゲット市場となっていると指摘。潜在的なユーザー数の多さが、スマートフォン上のフィットネス・アプリの人気を後押ししているという。
オンラインフィットネスの需要がさらに拡大するなか、近年cult.fitは米国フィットネスチェーンであるGOLD’S GYMのインド事業の株式を過半数取得したことも発表しており、今後も注目が続きそうだ。
参考・引用元:
cult.fit公式サイト
cult.fit App Store/Google Play
インドオンラインフィットネス市場概観、2028年
(文・Techable編集部)
- Original:https://techable.jp/archives/225764
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:Haruka Isobe
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