「自然を愛する空気清浄機」として日本でも人気の高い「Briiv」。90%再生可能な自然素材で作られており、空気から花粉やカビなどの有害物質を取り除いて浄化してくれる。
コケ、ココナッツ、活性炭の天然素材を使用したBriivは、約36平方メートル(約18畳)ほどの部屋の空気を1時間ほどでクリーンにする強力な空気清浄機。「植物のチカラ」を最大限に引き出し、観葉植物3,043個分の清浄力を誇るという。専用の無料アプリで細かい設定が可能なほか、Wi-Fiで遠隔操作、オン・オフ、タイマー利用、フィルターの交換時期もアプリで確認できる。新型も日本円で3000万円以上の資金調達に成功
2022年5月にイギリス国内で正式販売を開始してからというもの、記録的なセールスを達成してきた同製品。2023年8月以降は新パッケージで日本でも購入可能となっていた。そんなBriivが昨年アップデートされ、クラウドファンディングサイトIndiegogoにて、「Briiv Pro 2.0」としてプロジェクトが実施された。377人の支援者から日本円で約3000万円の資金調達に成功している。
事業活動のすべての側面でサステナビリティを優先する企業が開発
Briivを開発したFIVE Create社では、自社で発生する固形廃棄物のリサイクル量を増やし、社内のエネルギー消費量削減に取り組んでいる。また、従来の素材よりも環境負荷の低いものを使用するほか、カーボンクレジットを購入。全体的な炭素排出量を削減することで、事業活動におけるカーボンニュートラルを目指している。さらに、全従業員に対して関連産業やサプライチェーン、業務が及ぼす影響について教育を行い、会社敷地内での有害な化学物質の使用を禁止するなど、事業活動のすべての側面において持続可能性を優先するという徹底ぶりである。
FIVE Createのチームでは、いずれ寿命が尽きることを念頭に製品をデザインしている。こうしたアプローチでは、従来の素材の多くが除外される。特にプラスチックに関しては、リサイクル可能なだけでは不十分だと考えてきた。同社が最優先するのは、生分解性と自然由来の素材を使用すること。これにより、たとえばBriivの一部には製造コストがかかり、デザイン工程がより複雑になるのだが、それこそが環境に害を与えない製品を作っている証拠であるという。持続可能な空気清浄機がない!開発チームの歩んだ道のり
Briivブランドは、自動車と航空宇宙分野の製品デザインに携わってきたジェームズ・ウィットフィールド氏とショーン・サイクス氏の2人によって2019年に創設された。
デザイン業界で長年キャリアを積むなかで、企業やクライアントが持続可能性について語る様を目にしてきた2人。しかし、そうしたアイデアが実を結ぶことはほとんどなく、環境に配慮した製品であるかのように見せかけただけの“グリーンウォッシュ”があふれていることに不満を感じていた。持続可能な製品への投資や事業としての持続性に対する不安がネックとなって、環境配慮型の製品が実現に至らなかったのだ。そうした不安のなかったショーンさんとジェームズさんは、FIVE Createの他のメンバーと力を合わせてビジネスを始動。さまざまな手段を研究した結果、当時はまだニッチな分野であった空気清浄機に可能性を見出した。リサイクルできないうえに土に還るまで数千年もかかるフィルターが大量に使い捨てにされ、持続可能な製品は皆無という状況だった。
そうした中、デザインや試作、開発に数ヵ月を費やした末に誕生したのが「Briiv」なのだ。
循環型の使命を果たすためのプラットフォームを手にしたFIVE Create社は、新たな開発を進めることで人と地球に優しい製品を生み出し、「グリーンテクノロジーのリーディングブランドに」という夢に近づいていくだろう。最先端の設計を愛するデザイナー、エンジニア、友人たちから成るチームの今後に注目していきたい。
引用元:Briiv公式サイト
Briiv日本公式サイト
Indiegogoプロジェクトページ(Pro 2.0)
Indiegogoプロジェクトページ(無印)
FIVE Create
(文・根岸志乃)
- Original:https://techable.jp/archives/226872
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:根岸志乃
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