Vision Proの売上低迷〜MetaもPS VRも売れず、そこに市場は存在する?

Appleが、年内のVision Proの出荷台数を当初予定の70万台〜80万台から、40万台〜45万台に減らしたとアナリストが報告しました。

仮想現実(VR)、拡張現実(AR)、複合現実(MR)関連のヘッドセット(ヘッドマウントディスプレイ)は他社製品も含めて販売台数の伸びが低く、市場が立ち上がらない状況が続いています。

Apple、Meta、ソニー、いずれも期待を下回る実績

複合現実(MR)関連ヘッドセット機器について、Meta Questシリーズの販売台数も期待ほどではなく、ソニー PS VR2は販売低迷で在庫が積み上がったことにより製造停止が囁かれる状況です。

そうした中で、他社よりも強く幅広い顧客層を持つApple製品であれば、そうした状況を打破できるかと注目されていましたが、現実は出荷台数削減になりそうです。

そのため、Vision Pro(第2世代)が2025年に発売されることもなく、販売台数は2024年以下になる可能性があるとアナリストのミンチー・クオ氏が指摘しています。

ゲーム以外の使い方の提案が必要も、不足

Vision Proの販売台数が低迷している理由としてクオ氏は、キラーアプリがないこと、対応するアプリ自体が不足していることを挙げています。

そのため、Vision Proの販売低迷は品質問題に起因するというものではありません。高価過ぎる価格の影響は考えられますが、それだけでここまで減ることはないでしょう。

米国のアーリーアダプター層に行き渡った後、それを見て物欲が刺激された一般ユーザーはそれほどいなかったというのが実情でしょう。

対して、Meta Questシリーズやソニー PS VR2はゲームを楽しめるという点でより強い成長余地がありますが、その2製品ですら企業の収益に大きく貢献しているとは言えません

潜在的に大きなヘッドセット市場は存在する?

そうした点を踏まえると、現在のような大きなヘッドセット(ヘッドマウントディスプレイ)の使い勝手の悪さなどもあり、スマートフォンのように一般ユーザーに普及する可能性はかなり低そうです。

装着していても行動が制限されることが少なそうな、めがね型デバイスであるApple Glassのような製品がこうした状況を変えられるのか気になるところですが、登場するのはかなり先となりそうです。

Source:郭明錤 (Ming-Chi Kuo)/Medium

Photo:alfpulla(@alfpulla)/X


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